最高評価である1位指名でプロ野球の世界に飛び込んできた。学生時代に磨いた武器で勝負。喜びも悔しさも味わっている。長所はさらに伸ばしていく。短所は克服すべく対策を講じる。思い描く自分になるため、結果と向き合い今を生きていく。 取材=阿部ちはる 写真=桜井ひとし ※成績は9月15日時点、年齢は今季の満年齢 大学2年春から背負ってきた17番を着用し、杜の都・仙台を本拠に実りある1年目を過ごしている
課題もあるが収穫もある
外れ外れ1位で入団した大卒左腕ルーキーは春季キャンプを一軍完走。開幕一軍入りこそ逃したが、二軍で登板を重ねながら機会をうかがうと、先発ローテーションの枚数が足りなくなったチーム事情もあり5月25日にプロ初登板。5勝を挙げるなど及第点の働きを見せている。 ──シーズン終盤に入り新人王争いに顔を出すほどの活躍です。充実した1年目を過ごしているのではないでしょうか。
古謝 ドラフト時には目標は大きく新人王と掲げていましたが、新人合同自主トレからはまず一軍登板、そしてプロ初勝利に向けて練習してきていたので、そのことを考えるとこの成績は上出来過ぎるなと感じますね。
──5月の一軍昇格後、間隔が空きながらも先発ローテーションの一人として登板を続けています。一軍での登板で一番に感じていることとは?
古謝 1勝に対する重みは大学時代とは1段階違うなと。だからこそ5回を投げ切ることがどれほど大変なことかをプロに入って感じました。大学時代には5回で交代することはほとんどなく、7回、8回を投げ切っていましたから。やはり先発で5回を投げ切ると体だけではなく、精神的にも疲労が変わってきます。とても繊細な世界というか、1勝に対する重みをあらためて痛感しました。
──ここまでの登板で得た自信と課題を教えてください。
古謝 1年間投げ切れていること、その中でしっかり試合をつくれる登板もあったことは自信になっています。ですが、試合をつくれない場面もあったので、まだ体力面の部分で課題を感じています。あとは打たれた試合の1週間後にはまた登板があるので、その中で気持ちを切り替えないといけないですし、そういう気持ちのつくり方も課題としてはあります。
──8月17日の
西武戦(
楽天モバイル)では1回0/3 7失点の敗戦も経験しました。
古謝 西武戦の後はだいぶ引きずりましたね(苦笑)。「こういう経験も必要だよ」と多くの方に声を掛けてもらい、あのときは無理やり切り替えました。そのあとも悔しい登板はありますが、だいぶ切り替えられるようになっているかなと思いますし、次の試合に向けて準備をできるようになってきています。
──9月10日の
ソフトバンク戦(楽天モバイル)では1点ビハインドの5回二死一塁の場面で
山川穂高選手にフルカウントからスライダーを左翼席へ運ばれました。7回4失点の結果に・・・
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