シーズン中は圧倒的な強さでパ・リーグを独走し、CSでも2位・日本ハムを負けなしで一蹴した王者・ソフトバンクは、なぜ日本シリーズで敗れたのか。監督就任1年目の小久保裕紀監督が予期しえなかった問題点とは――。 写真=湯浅芳昭 「敗戦の責任は全部、僕にある。選手はよくやってくれました」[小久保監督]
連勝スタートも……
目を覆いたくなるような惨状が繰り広げられた。王手をかけられて迎えた敵地での第6戦(11月3日)。2点ビハインドの5回だった。今季初めてリリーフ登板したC.
スチュワート・ジュニアがつかまると、ルーキーの
岩井俊介も火に油を注いだ。沸き返る横浜スタジアムに刻まれた致命的な一挙7失点。もはやパ・リーグの絶対王者にも追いかける余力は残っていなかった。小久保裕紀監督は「敗戦の責任は全部、僕にある。選手はよくやってくれました」と下克上を許したシリーズ敗退を重く受け止めた。
レギュラーシーズンを91勝、貯金42とぶっちぎって、4年ぶりに覇権を奪還した。クライマックスシリーズ(CS)では、ファーストステージから勢いに乗って来た日本ハムをファイナルステージで3連勝(アドバンテージを含む4勝)と一蹴。かたや、セ・リーグで貯金2の3位でCSを勝ち抜いた
DeNAとの対戦が決まり、下馬評ではソフトバンクが圧倒的に有利とみられていた。
交流戦では2勝1敗と勝ち越し。セ・リーグはCSファイナルステージが6戦までもつれ込んだため、指揮官もテレビにかじりついていたという。「あまりシーズン中に見ていないピッチャーが多いなという印象。外国人のピッチャーとかほとんど見たことなくて」と対戦経験のない
アンドレ・ジャクソンや
アンソニー・ケイを警戒。そして、結果的にはこの2人に苦しめられることになる。
第1、2戦(10月26、27日=横浜)は・・・
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