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2024日本シリーズ総決算

<TEAM INSIDE REPORT>ソフトバンク・パ・リーグ王者が見せた隙、綻び、そして誤算 無敵の強さを誇っていたソフトバンクに何が起こったのか

 

シーズン中は圧倒的な強さでパ・リーグを独走し、CSでも2位・日本ハムを負けなしで一蹴した王者・ソフトバンクは、なぜ日本シリーズで敗れたのか。監督就任1年目の小久保裕紀監督が予期しえなかった問題点とは――。
写真=湯浅芳昭

「敗戦の責任は全部、僕にある。選手はよくやってくれました」[小久保監督]


連勝スタートも……


 目を覆いたくなるような惨状が繰り広げられた。王手をかけられて迎えた敵地での第6戦(11月3日)。2点ビハインドの5回だった。今季初めてリリーフ登板したC.スチュワート・ジュニアがつかまると、ルーキーの岩井俊介も火に油を注いだ。沸き返る横浜スタジアムに刻まれた致命的な一挙7失点。もはやパ・リーグの絶対王者にも追いかける余力は残っていなかった。小久保裕紀監督は「敗戦の責任は全部、僕にある。選手はよくやってくれました」と下克上を許したシリーズ敗退を重く受け止めた。

 レギュラーシーズンを91勝、貯金42とぶっちぎって、4年ぶりに覇権を奪還した。クライマックスシリーズ(CS)では、ファーストステージから勢いに乗って来た日本ハムをファイナルステージで3連勝(アドバンテージを含む4勝)と一蹴。かたや、セ・リーグで貯金2の3位でCSを勝ち抜いたDeNAとの対戦が決まり、下馬評ではソフトバンクが圧倒的に有利とみられていた。

 交流戦では2勝1敗と勝ち越し。セ・リーグはCSファイナルステージが6戦までもつれ込んだため、指揮官もテレビにかじりついていたという。「あまりシーズン中に見ていないピッチャーが多いなという印象。外国人のピッチャーとかほとんど見たことなくて」と対戦経験のないアンドレ・ジャクソンアンソニー・ケイを警戒。そして、結果的にはこの2人に苦しめられることになる。

 第1、2戦(10月26、27日=横浜)は・・・

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