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新加入した地元出身の扇の要が防御率リーグトップの投手陣を支えている
日本ハムで最もスタメンマスクを任されているのは、新加入の
伏見寅威だ。75試合を消化した時点でスタメンは約半数の38試合を数える。
加藤貴之を今季初完投に導いたのも伏見だった。4月14日の
西武戦(エスコンF)は完封目前の9回に2失点も、エース左腕の特徴を生かして100球で試合を完結させた。
加藤貴と公式戦で初めてバッテリーを組んだのが、この日だった。それまで開幕戦を含めて2試合に先発していた加藤貴は白星に恵まれていなかった。その投球をベンチから見ていた伏見は「カウントが早い段階で凡打にできるのは彼のいいところですけど、逆に早いカウントで打たれてしまっていると思っていたので、そこを気を付けてやりました」と、この日のリードに生かしていた。
制球良くストライクを先行する加藤貴に対して、相手打者は早めの仕掛けが多い。球数少なく打たせて取る投球ができる強みでもある。一方で、少し甘くなれば痛打を食らって致命傷となる場面もある。それを踏まえて「しっかり低めに集めてくれた。バッターが早い段階で打ちにきたときに甘い球がなかった」と勝負球以上にカウント球に意識を置いたリードで加藤貴の力を引き出した。
試合後に
建山義紀投手コーチは加藤貴の投球はもちろん、力強く引っ張った女房役に対しても「今日は伏見のリードが抜群だった」と絶賛した。鋭い洞察力から導かれる配球は首脳陣からの信頼も厚い。チーム防御率がリーグトップの投手陣を、
オリックスからFA移籍した北海道出身の扇の要ががっちり支えている。
写真=BBM