元気印・大下誠一郎は、ウォーミングアップから誰よりも元気いっぱいだ。今季は開幕から一軍。吉井監督も「いつも元気に、一生懸命やってくれている」と言い、チームにとっても必要不可欠な存在だ。
2023年に現役ドラフトで
オリックスからロッテに移籍。昨季は一、三塁を守り、23試合で22打数5安打1本塁打、2打点だった。
「探り探りの1年だった。チームに早くなじめたのでよかった」
持ち前の声とハッスルプレーで存在感が大きい一方、「(移籍した)最初は気まずい思いもあったし、そういう思いをしてほしくない」と、新加入メンバーには特に気を配る。
DeNAから新加入した
ソトとの絆はすでに固く、試合前やホームラン後のパフォーマンスで2人のゲッツポーズはおなじみに。
ドラフト1位・
上田希由翔も「せいいち(誠一郎)さんには『給湯器』って呼ばれます」と笑顔。チームになじめるように積極的なコミュニケーションを図っている。
今季のキャンプからは捕手にも挑戦している。“第3の捕手”として練習では
佐藤都志也らと同じメニューをこなし、その上で内野ノックも受けるなど、準備に余念はない。今季初スタメンとなった4月14日の
楽天戦(楽天モバイル)には「八番・一塁」で出場。4対0の一死一、三塁で迎えた初回には、期待に応える左翼線適時二塁打を放ち、持ち前の勝負強さをアピールした。
誰よりも声を出し、ベンチでは戻ってくる選手をいち早く迎える26歳は、中盤戦以降もチームを鼓舞し続ける。
写真=桜井ひとし