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岡田彰布コラム

岡田彰布コラム「検査入院で1週間入院、おかげでタバコをやめたよ。自分の中では特別な2年間だった。唯一、悔いの残る試合が巨人戦やった」

 

CSファーストステージでDeNAに負けて2024年シーズンが終了。その試合で2年間務めた監督を退任した。今後はオーナー付顧問として、アドバイスなどをしていく立場になった。今回はこの2年間を総括していこう。9月23日の巨人戦(甲子園)が2年間で一番悔いの残る試合だった。
写真=BBM

10月13日のCSファーストの試合がオレにとっての2年間最後の試合になった。ただこのときも体調が悪かった


野球はホンマ恐ろしいもんよ まさかこんな展開になるとは


 高知県の安芸市にいる。プロ野球人としての原点の地。「タイガースタウン」は変わっていなかった。ここで汗と泥にまみれて練習した日々。これは忘れない。なんか若返った気になる。不思議なものだ。

 読者の皆さん、阪神ファンの皆さん、お久しぶりです。阪神タイガースの「前監督」の岡田彰布です。10月、CSでDeNAに負けて以来、オレは表に出ることがなかった。そのことでいろんなうわさが出たと聞いた。ネットでは重病説もあったようだが、確かに体調が最悪の状態だったのは事実。そのあたりのことを含めての近況をお伝えします。

 CSの直前、体に異変が起きた。体温を測ったら36.9度あった。オレの中では「少し高いかな」という程度だったけど、これが予兆やったかもしれない。急に寝苦しくなって、なかなか睡眠が取れなくなった。布団に入って、目を閉じても眠れない。まる2日、眠れなかった。夜中、アルコールを飲めば、寝られるかと思ったが効き目なし。いよいよ苦しくなってきた。息するのもゼ〜ゼ〜するし、階段を上がるにしても手すりを持って、やっと上がれるといった状態。病院で点滴を受け、軽い睡眠薬をもらったけど、やはりCSはつらい中での戦い。これで負けたから、余計に苦しくなったわ。

 そのころに正式に今季限りでの退団が決まり、オレは体調回復に努めた。毎日、病院に通いリハビリも並行して行っていたが、医師から入院してみれば……と助言をいただいた。いわゆる検査入院で1週間。人生で初めての入院やった。現役のとき、足を痛めて病院の世話になったことは何度もあったが、内臓系のことで入院するのは初めて。さすがに年齢的なことを考えたね。

「禁煙」を断行し今では吸いたい気にならない


 そこで先生に言われたのが「禁煙」やった。オレは確かにヘビースモーカーの部類やったけど、これまでタバコをやめるということはなかった。それが禁煙の勧めよ。つらいな……と思いながら、スタートした。するとどうよ。まったく吸いたいと思わなくなった。それによってメシがホンマ、うまく感じるようになり、体重がすぐに4kgほど増えた。まさに禁煙恐るべし。退院後も守っている。というか吸いたい気にならなくなった。

 つい最近も・・・

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岡田彰布のそらそうよ

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選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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