苦しんだルーキーイヤーを経て、今季は本来の姿を取り戻した。オフに得た飛躍へのきっかけをブースターに、積み重ねてきたものが今、ようやく花開こうとしている。23歳のサウスポーにとって、一軍デビューは通過点だ。 取材・構成=杉浦多夢 写真=牛島寿人、BBM ドラフト2位で入団した昨季、即戦力サウスポーとしての期待に応えることができなかった。ケガもあり、自分のピッチングを見失い、精神的に追い込まれてしまった時期もあった。だが、2年目の今季は二軍戦で見違えるような投球を披露している。地元・富山で開催されたフレッシュオールスターにも出場し、成長した姿を見せることができた。あとは一軍の舞台で、その真価を見せつけるだけだ。 ──プロ2年目の今季、ここまでを振り返るといかがですか。
山田 去年よりはしっかりできていると思います。どこか一つというより、ピッチング全体がガラッと変わってきました。真っすぐで空振りを取ることも、変化球でカウントを取ることもできているので。去年はボール球が多くて、そこから真ん中に集まって打たれる、ということが多くて、バッターと勝負する以前の問題でした。でも、今年は自分のピッチングができていますし、しっかりバッターと勝負できているなという感じがあります。
──昨季はケガもあって思うような活躍ができませんでした。
山田 5月下旬から6月くらいにかけてだったと思うのですが、軸足(左足)の内転筋を痛めてしまいました。復帰してからも、思うように自分のピッチングはできませんでしたね。技術的にも変化球のコントロールがなかなか思うようにいかなくて……。
──同期入団の
大勢投手や
赤星優志投手の活躍は刺激になりましたか。それとも焦りにつながってしまったのか……。
山田 そういうのが気にならないくらいでしたね(苦笑)。自分で自分にのみ込まれる、じゃないですけど、自分のことに精いっぱいで、ほかの選手のことをどうこう考える余裕もありませんでした。
──今季にかけて、復調のきっかけはあったのでしょうか。
山田 自主トレで・・・
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