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BIGHOPE 光る新鋭

広島・森浦大輔 “ゼロ”へのこだわり「勝っていても、負けていても、点を取られたら悔しい」

 

物腰の柔らかい雰囲気が、マウンド上では一変する。ピンチでも淡々として、常に「ポーカーフェース」。左腕がブレない理由――。自分のやるべきことは、はっきりと分かっている。
取材・構成=菅原梨恵 写真=宮原和也、BBM


苦手にも向き合って


 3年連続Bクラスに終わった2021年シーズンだが、一方ではルーキーたちが持ち味を発揮。ドラフト2位で入団した森浦大輔も、チームトップの登板数(54試合)&ホールド(17)を挙げる活躍を見せた。細身ながら最速149キロとキレ味鋭い投球で、どんな打者にも臆することなく向かっていく。その姿勢は、2年目になっても変わることはない。

――ルーキーイヤーは、開幕からフル回転。想像していた1年目と比べて、実際はどうでしたか。

森浦 50試合も投げられるとは思っていなかったです。ケガせずに、チームで一番多く投げさせてもらって。予想はできてなかったんですけど、よかったなと。

――連日の試合などプロならではの初めて経験の数々で、疲労などもあったと思います。

森浦 最初のほうは緊張もあって疲れも結構ありましたが、シーズンが進んでいくにつれて徐々に慣れてきて、最後のほうは疲れもあまり感じず。無理せずいい形でシーズンを終えられましたね。

――1年目の活躍もあって、今季を迎えるにあたっては周囲からの期待の声もさらに大きく、森浦投手自身も昨季以上にという思いがあったと思います。しかし、開幕は二軍スタートに。焦る気持ちはなかったですか。

森浦 いや、もう全然(実戦で)抑えられていなかったので、二軍に行くだろうなというのは自分でも感じていたんです。むしろ、このまま中途半場な状態で一軍にいるよりは、しっかりと二軍で抑えられるようになってから一軍で投げたいなと思っていました。

――1年目とは違う部分、調子が良くなかった原因というのは、どこにあったのでしょうか。

森浦 やっぱりストレートのキレが、なかったのかなというふうには思います。

――体調面で違和感など、本来の状態とは違っていた?

森浦 いや……分からないです(苦笑)。昨年の疲労などもなかったですし、キャンプはいい状態で来てはいたんですけど……。ただ、二軍でやっていく中で徐々にキレが戻ってきました。

――フォームの見直しなど、何か改善した部分があったのでしょうか。

森浦 物理的な変化よりも、意識の部分ですね。ちょっとボールに縦回転を与えようと意識したぐらい。意識して投げていたら徐々にキレが戻ってきたので、よかった。そのタイミングで一軍からも声が掛かりました。

――4月22日に出場選手登録。出遅れた分、強い思いもあったのでは?

森浦 そうですね。一軍に上がったので、しっかりチームの力になれるように投げないとなと思いました。

――一軍で投げていく上で、昨季からの変化を感じる部分はありますか。

森浦 左バッターが苦手だったんですけど、今は・・・

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