グラウンドでの活躍によって、今シーズンに見事、大ブレーク。一流のプロ野球選手としての輝かしい第一歩を踏み出した男たちを紹介しよう。 【セ・リーグ編】はこちら 西武・武内夏暉 結果より気持ちの新人王

武内夏暉/たけうち・なつき●2001年7月21日生まれ。福岡県出身。八幡南高-国学院大-西武24[1]=1年。【2024成績】21試合10勝6敗、0S0H、防2.17
持ち球の球質を理解する。武内夏暉が新人王に輝いた要因の一つだ。春季キャンプではカーブ、スライダーといった曲がり球の精度に不安があった。そこでトラックマンのデータを参考に両球種の特徴を把握。「オープン戦で試行錯誤し、開幕には万全の状態にできていたと思います」。トレーニングを積み下半身を使って投げられるようになったことも大きかった。
5月には3勝、防御率0.63で月間MVPを獲得。8月は防御率4.88と崩れたが、9月16日の
ロッテ戦(ベルーナ)では8回無死までパーフェクト投球でプロ初完封勝利を記録した。防御率はリーグ2位の2.17で得点能力に劣るチーム状況にあって10勝は見事だった。リズムの良い投球は常に意識。質の高い直球を音で表せば「ズドン」だが、あらゆる球種を両コーナーに投げ分ける制球力の高さはK/BBが同2位の4.86であることに示されている。
登場曲にはケツメイシの『仲間』を使用。一番好きなフレーズは「結果より気持ちだろ」だという。内に秘めたる強い闘志も新人離れした左腕の投球を支えていた。
ソフトバンク・C.スチュワート・ジュニア 登板のたびに自信
費やした時間の分だけ、大きな飛躍を遂げようとしている。日本球界でプロキャリアをスタートさせた元MLBドラフト1巡目指名右腕は、来日6年目の今季、ついにそのポテンシャルの一端を見せつけた。
先発ローテーションの一角を担い、6月21日のロッテ戦(北九州)からは自身6連勝もマークした。最速160キロの威力ある真っすぐとともに、オフシーズンに改良したカットボールが「どのカウントでもストライクゾーンに投げられる球種ができた」と効果的な武器に。登板を重ねるごとに自信をみなぎらせた右腕は、これまでのように制球を乱して自滅することも少なくなり、5つの勝ち越し(9勝4敗)とともに防御率1点台(1.95)という輝かしい数字を残した。
小久保裕紀監督も・・・
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