当日の写真はない。この写真は別所昭の南海時代だが、ユニフォームのデザインから戦後の撮影と推測される
2年目の20歳・別所は南海を背負っていた
2022年は日本プロ野球にとってある種の「特異年」だったと言える。完全試合を達成した
佐々木朗希(
ロッテ)を皮切りに、
東浜巨(
ソフトバンク)、
今永昇太(
DeNA)、
山本由伸(
オリックス)、
ポンセ(
日本ハム)と1940年に並ぶ最多タイの5人のノーヒットノーラン投手が誕生したからだ。21世紀のノーヒットノーラン達成投手は2021年までに13人。年平均0.62人だと考えれば、昨年の異常さが分かる。年単位ではなく月単位で考えてみたらどうだろう。「特異月」とでも言うべき例は過去にあるだろうか。ある。それは1943年5月だ。何しろ、この月だけで3人のノーヒットノーラン投手が生まれているのである。
1人目は
天保義夫(阪急)。5月2日、甲子園での南海戦に先発した天保は、いきなり先頭打者に四球を与える不安定な立ち上がり。しかし続く打者を投ゴロに打ち取り二塁で封殺した。これで波に乗ったか、与四球6を記録しながら安打は1本も打たれなかった(3対0)。2人目は
藤本英雄(
巨人)。藤本と言えばプロ野球初の完全試合投手として有名だが、5月22日にノーヒットノーランも達成している。相手は名古屋(後楽園)。5人の走者を出したが・・・
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