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東小結・熊原健人(仙台大/投手)、西小結・岡田明丈(大商大/投手)

 

熊原健人
みちのくの152キロ右腕


くまばら・けんと●1993年10月19日生まれ。宮城県出身。178��76�圈1ε蟇β如K牟疹�6年から野球を始める。柴田高時代は甲子園出場経験なし。仙台大進学後は2年春からリーグ戦に出場。秋のリーグ戦は腰痛で登板できず、3年春は復調して4勝無敗の活躍でMVP、ベストナインを獲得。チームの67季ぶり3度目の優勝の大きな原動力となった。3年秋にはアマチュアながら21U日本代表候補にも選出された、最速152キロと多彩な変化球が武器の即戦力右腕。(写真=佐藤博之)



 1年前の春、仙台大は67季ぶりのリーグ優勝を果たし、初出場となった大学選手権で勝利も挙げた。その原動力が熊原健人だ。今春もリーグ戦で4勝を挙げ、防御率0.69でMVPを獲得。チームを2年連続で全国舞台に押し上げた。

 グラブを顔より高く上げ、一塁方向に引いた左足を勢いよく上げる独特のダイナミックなフォームから繰り出す最速は152キロ。昨年はアベレージが145キロ前半から中盤だったが、今年は145キロを超えることがざらだ。これは昨年、21U日本代表入りした経験が大きい。

「ストレートの握り1つにしても、人によって違ったので勉強になりました」とトップレベルの選手から学び、鹿取義隆氏や豊田清氏といった元プロのコーチ陣から受けたアドバイスに目を輝かせた。代表から戻った直後、「左腕や右腰の使い方など、たくさんのことを教わりました」とうれしそうに話していた熊原。教えを意識し、ストレートの質の向上を目指した冬場の成果が春に表れた。

 昨年はフォークを磨いたことで飛躍し、今年は苦手だったスライダーの制球力がついたことで投球の幅を広げた。馬力や投げっぷりも評価され、今秋ドラフトの1位候補に挙げられるまでに成長し、進化を続ける。

 そんな熊原が使っている青いグラブには、坂本龍馬の言葉が刺しゅうされている。

〈我が成すことは我のみぞ知る〉

 大学に進んでいなければ、高校卒業後、神職養成所に通い、宮城県角田市の実家の神社を継いでいたかもしれないという。

「高校を卒業しても野球をやりたいと思っていたときに拾ってくれた」と森本吉謙監督に感謝し、己を信じて右腕を磨いてきた。夢をあきらめず、プロを目指して。

「今は大学野球に悔いが残らないように1日、1日の練習に取り組んでいきたいと思っています。目の前のことを1つひとつ、丁寧にやっていくだけです」

 積み重ねた先に待っている世界がある。

文=高橋昌江

岡田明丈
関西球界から飛び出した剛腕


おかだ・あきたけ● 1993年10月18日生まれ。東京都出身。183�� 80�圈1ε蟶限如B臉�第二中の軟式野球部で三塁手として野球を始める。大商大高1年から投手になり、3年夏は大阪大会8強進出。大商大では1年春からリーグ戦に出場。3年秋は先発陣の一角として2勝2敗、防2.17で投手10傑入り(4位)を果たした。力強い腕の振りから投げ下ろす最速153キロのストレートは威力十分。変化球はスライダー、フォークボール、カットボールなど。(写真=横山健太)



 ドラフトイヤーの春に、最も評価を上げた選手と言っていい。昨年まで全国的にはまったくの無名。関西地区でも注目されるような存在ではなかった。それが今ではドラフト1位候補に名前が挙がってくる大商大のエース・岡田明丈。その真価を証明したのが、6月に行われた大学選手権だった。

 準々決勝の神奈川大戦。同点の7回無死満塁からリリーフでマウンドに上がると、一気にギアを入れ替えた。自己最速となる152キロを計測するなど150キロ台を連発(その後、6月27日の関西地区大学野球5リーグ対抗戦で153キロをマーク)。相手打線の中軸を次々となぎ倒し、涼しい顔で絶体絶命のピンチを乗り切った。惜しくもタイブレークで敗れたが、スカウトの評価は急上昇。

 阪神・畑山俊二スカウトは「初の全国でも自信がみなぎっている」と言えば、ヤクルト・小川淳司SDも「間違いなく、最初の有力候補に入ってくる。あれだけのボールを投げられる投手はなかなかいない」と評する。

 今春の関西六大学リーグでは開幕から31イニング連続無失点を記録し、6戦全勝で最優秀投手賞を獲得。大学3年までわずか3勝だった右腕を変えたのは何か。岡田は「監督さんのおかげです」と言い切る。

 大学2年時に富山陽一監督が就任。地下足袋を履いての投球練習や、マウンドの傾斜を逆に使うピッチング練習など、トレーニング法がガラリと変わった。指揮官は「僕は何もしてません。岡田がよく頑張った」と多くを語らないが、指導者との出会い、バラエティーに富んだ練習が岡田の持てる力を覚醒させた。

 また右打者の外角、左打者の内角に投じる直球は意識的にカットさせるなど、独特な指先の感覚も兼ね備える。

 次なる目標は「もっと勝負所で力を発揮できる投手になる」ことだ。春の結果がフロックでないことを証明するためには、秋のリーグ戦で本当の価値が問われる。そのカベを乗り越えたとき、ドラフト最上位で名前が読み上げられる投手になる。
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