ドラフト候補選手にとっても「夏本番」だ。野球シーズンの最も盛り上がる季節、ボルテージは最高潮に達している。高校生、大学生、社会人の有力選手の動向をリポートする。 取材・文=岡田浩人、写真=桜井ひとし 今春の県大会で自己最速150キロを計測。大台を突破したことでが然、周囲の注目度もアップしている
その瞬間、スタンドがどよめいた。
「150」
バックスクリーンに表示されたスピードガンの数字は、新潟県の高校生として初めて、大台を突破したことを示していた。
5月6日、春季新潟県大会準々決勝。1回裏、マウンドに立った日本文理高・
鈴木裕太が上越高の三番打者に投じた6球目だった。
イチロー(マリナーズ)が
野茂英雄(元近鉄)からプロ入り初本塁打を放ち、
高津臣吾(
ヤクルト二軍監督)が現役最後の一球を投じた長岡市悠久山球場にまた1つ“伝説”が加わった。
「前日の4回戦に続く連投で、肩やヒジにいい感じで『張り』がありました。試合前のブルペンから直球が走っていたので、捕手の佐藤旭と『直球でどんどん押していこう』と話していて……。でもスピードガンは見ていなかったので、その瞬間は分かりませんでした」
ただ、150キロを計測した直球は・・・
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