新人ながら開幕一軍の座を勝ち取った。
重信慎之介は1つの目標をクリアし「率直にうれしい」と笑顔を見せた。
高橋由伸監督が「抜群に速い」と手放しで褒めるように、俊足が一番の武器だ。ただ、それだけではなく、キャンプ中の紅白戦、練習試合で巧打を見せ、評価を上げていく。オープン戦でも主に二番で起用され「その(レギュラーを争う)位置に立たせてもらっているのは光栄」と、開幕スタメンに向けて必死に戦ってきた。ただ、徐々に快音が響かなくなってくる。結局、オープン戦は打率.184に終わった。
「最低限の仕事というか、許容範囲に達していない」と悔いを残した。
自らの役割はもちろん、自覚している。「出塁することが一番の仕事。塁に出て、相手に嫌と思われるようにしたい」と気を引き締めた。だからこそ、オープン戦での打撃には「満足していない」
ヤクルトとの開幕戦(東京ドーム)では出場機会はなく、プロ初出場は2戦目の3月26日だった。代打で出場し一ゴロに終わった。出場機会はこの1試合だけで、4戦目の
DeNA戦後に二軍降格が決まった。
「正直、一軍でずっとやっていくレベルではないのは感じていた」と現状を受け入れた。
二軍で力を蓄え、スピードを生かしてまたグラウンドを駆け回る。
「1日でも早く、また(一軍に)呼んでもらえるように頑張りたい」と覇権奪回を目指すチームの力になることを誓った。