
二塁や遊撃だけでなく、三塁も守る。さまざまなポジションをこなすことで、野手としての引き出しも増えているようだ
DeNAの不動のレギュラーながら、
倉本寿彦にとっては新たな挑戦の1年となる。
阪神からFA移籍した
大和の加入により、昨季フルイニング出場した遊撃から二塁へのコンバートを模索されてきた。オープン戦期間は二遊間コンビの入れ替えを試されてきたが、
ラミレス監督は開幕直前の
西武との3試合で「二塁・倉本」を決断。プロ4年目で初めて遊撃以外のポジションで開幕戦を迎えた。
キャンプで取り組んだ当初は「遊撃とは景色も体の使い方も、体の張り方も全然違う」と戸惑いを見せた倉本だが、居残りの特守で二塁手特有の併殺の動きなどを確認。年下の
柴田竜拓に助言を求めるなど真摯な取り組みで習得に励み、オープン戦終盤ではたびたび好守を見せるようになり、首脳陣のゴーサインが出た形だ。
ラミレス監督がリスク覚悟でコンバートを進める理由には「打者・倉本」の存在感がある。昨季の得点圏打率.342はセ・リーグ2位。今季も八番投手、九番倉本の並びで下位打線に置く方針だが、七番に俊足ルーキーの
神里和毅を起用する開幕ラインアップからは、勝負強い倉本に好機で回したい意図が見える。「倉本には多くの期待をかける」と話す。
倉本は不慣れな守備の影響も見せず、オープン戦で打率.364の好成績をマーク。昨季序盤に調子を崩した理由の一つでもある厳しい内角球を本塁打する場面もあり「やりたいことができている」。さらなる飛躍へ、気持ちの整理はついている。
写真=小山真司