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2月のキャンプに備え、自主トレに励む。先発で勝負をするためには、結果でアピールするしかない
雪辱に懸ける思いを、一段と強く抱いているはずだ。
石田健大は今オフ、一般女性と結婚したことを公表した。2018年シーズンは今永らとの争いを制して2年連続で開幕投手の大役に指名されながら、3勝7敗、防御率4.97と首脳陣の期待を裏切った。それだけに「自分が流れを持って来られていれば、ほかの投手も違っていたと思う」と3年ぶりBクラスに沈んだチームの責任を人一倍自覚している。
18年シーズンは2段モーションの規制緩和などを追い風に、キャンプから球威抜群の投球を続けて首脳陣の熱視線を集めた。しかし、オープン戦最終登板となった
西武戦で3連発を食らうと、下降した調子を引きずるように
ヤクルトとの開幕戦(3月30日、横浜)で打ち込まれ、6月までに1勝6敗。
ラミレス監督から直々に「今年のエース」と任命された男が2度の二軍降格を味わい、リリーフ転向の提言も受けた。
一度は先発へのこだわりから固辞しながら、復調を示せず7月からはブルペンに回った。しかし、救援で石田は圧巻の投球を見せる。短いイニングで「腕を振るというギアが一段階上がった」と7月11日の
中日戦(横浜)ではプロ入り後初の150キロをマーク。多くを背負い、技術を磨いてきた左腕は荒々しさを取り戻した。
復調への手応えと方向性をつかみ、見据えるのは再び大役の座だ。新人王・東らライバルは多いが「あの試合の雰囲気は(なかなか)味わえない。他の投手に譲りたくない」と静かに闘志を燃やす。
写真=田中慎一郎