2つの勲章と1試合の悔しさが、22歳の若者を大きくした。昨季、リーグ記録のシーズン62犠打を成功させ、守備の勲章・ゴールデングラブ賞を獲得した今宮健太だ。しかし、打撃不振により1試合でスタメン落ち。全試合出場に届かなかった“1”を教訓に、2014年、大きな成長を遂げる。 取材・構成=菊池仁志 写真=湯浅芳昭 継続は“形”なり

日本一のショートを目指して走攻守のすべてにおいてレベルアップをはかっている
──攻守走、万全の状態でシーズンインできたように感じます。
今宮 オープン戦も全試合に出て、そこでいい内容のバッティングができていました。そのときから心掛けていたことですが、試合で出た良いところ、悪いところをしっかり反省して、次の日の練習までには調整することの意味が分かってきました。その流れを作れるように、シーズンを通してやっていきたいです。
───課題をクリアにして次の試合に臨むことができるようになった。
今宮 反省することはたくさんあるんです。力のない打球を打ってしまったり、意識し過ぎてバットが出なかったり。それを1日1日で切ってできるようになったので。
──力強い打球が増えているように見えます。
今宮 今年1年間戦い抜く上で、“形”というものにこだわって、昨年のシーズン終了から、秋季キャンプ、自主トレ、春のキャンプとやってきました。自分でもすごく良い形ができていると思うので、この形をしっかりと継続してやっていきたいと思います。この“形”がないと帰るところがないので。今はすごく不安になったときも戻る場所が分かっています。それは自分の中の安心感になりますね。

打率2割8分を目標とする今季は、力強い打球も増えている
──“形”とは具体的には?
今宮 フォームもそうなのですが、ルーティンというか、毎日同じことをやるっていうことです。試合前のティーバッティングでも毎日同じことをやってから、試合の第1打席を迎える。これだけは絶対に続けるというものを持ってバッティングはやっていこうと思っています。
──それが“形”
今宮 そうですね。内川(聖一)さんや長谷川(勇也)さんを見ていると・・・
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