球団と選手のめぐり合わせはまさに合縁奇縁。その結果に歓喜する者、または涙する者……、さまざまな人間の思惑がドラフト会議をドラマチックに演出してきた。ここでは過去のドラフトの中から印象的なフレーズをピックアップ。有名なものから、あまり知られていないものまで、運命の日にかかわった者たちの本音が垣間見える言葉たちをご紹介する。今年のドラフトでも後世に残る名文句は誕生するのだろうか。 「阪神ファンですから(巨人は)憎かった。でもあの人は特別」
1992年 松井秀喜(星稜高) 巨人ドラフト1位 幼少期からの熱烈な
阪神ファンだった松井。巨人が交渉権を引き当てたとラジオで知った後も、硬い表情を崩さなかった。しかし、会見中に
長嶋茂雄監督から電話が掛かってくると、ふたたび報道陣の前に姿を見せた時にはすっかり態度は軟化。「テレビで見たとおりの話し方でした」と笑顔も見せた。やはりミスターは偉大だと思わせるエピソードだ。
「新しいチームなので、歴史に名を刻めるような選手になりたい」
2006年 田中将大(駒大苫小牧高) 楽天ドラフト1位 4球団競合の末、05年に創設された楽天が交渉権を獲得。この年から指揮を執っていた
野村克也監督は逸材の獲得に「精いっぱい愛情を注いで大投手に育てたい」とラブ
コール。対する田中も、指名直後に入団会見のような前向きなコメント。プロ1年目で2ケタ勝利し新人王、11年には沢村賞に輝くなど、有言実行してみせたのはさすが!
「和博が勝手に恋をして、失恋しちゃったんです。その傷は自分で治すしかないでしょう」
1985年 清原和博(PL学園高)の母・弘子さん 入団を熱望していた巨人に裏切られ・・・
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