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神宮大会出場を目指していた秋は、福岡六大学リーグ戦4位という結果で「終戦」を迎えた。約10日間のオフを経て、プロへ向けた体作りを本格化していく

取材・文=岡本朋祐 写真=湯浅芳昭、BBM

 予期せぬ長期オフになってしまった。大瀬良大地が所属する九州共立大は10月7日、4位で福岡六大学リーグ戦の全日程を終えた。3位以内は明治神宮大会出場1枠(九州六大学、九州地区の各上位3校を含めた9校のトーナメント)をかけた九州選手権(10月26、27、11月7、8日)に出場できる。

 九州共立大は、同リーグで最多38度優勝と常にトップを走ってきた王者である。ドラフト前も公式戦の真っただ中のはずだったが、今秋は06年春以来、15季ぶりのBクラス。想定外の展開に、背番号18のエースは最終戦の日本経済大戦後に悔し涙を流している。翌8日から16日まで、かつて経験のない“ロングバケーション”に入っていた。

「この時期に『引退』なんて考えてもいなかった……。後輩のためにも、神宮に行くことしか頭になかった。小学校で始めて以来、ずっと野球をやってきたので、長期オフをもらっても何をやっていいのか……ソワソワしています(苦笑)」

 大瀬良の名が「全国区」となったのは4年前の夏。長崎県大会準々決勝でセンバツ優勝投手の清峰高・今村猛(現広島)に勝つと、甲子園1回戦では、菊池雄星(現埼玉西武)を擁する花巻東高と対戦。終盤に力尽きるも、09年のドラフト目玉左腕と互角の投げ合いを展開している。最速147キロの大型右腕・大瀬良は、スカウトの間でも文句なしの「ドラフト対象選手」となっていたが、プロ志望届の提出は見送った。

「頭の片隅にはありましたが、体の線も細かったですし、活躍できずに終わっていたと思うんです。大学へ進学すると決めてからは...

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