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▲主な獲得タイトル



 ケガに泣かされた野球人生だった。96年ドラフト1位入団も、1年目は右肩の故障で二軍登板すらなし。98年には右肩に最初のメスを入れた。ブレークは入団8年目の03年。20勝を挙げ、チームを日本一に導き、タイトルを総ナメした。以降、ホークスのエースとして君臨し、06年まで4年連続2ケタ勝利。この間の輝きが今回の順位に反映された格好だ。

 ただ、右肩の状態は悪化の一途をたどった。痛みを顧みず、「求められるなら」と意気に感じマウンドに上がり続けた。その代償で08年以降は登板ゼロ。2度の手術を経て、11年からリハビリ担当コーチに肩書きを変えて復帰を目指したが、昨年限りでユニフォームを脱いだ。短命に終わった野球人生にも「自分の選んだ道に後悔はない」のセリフが潔い。

投票者&選出理由コメント
片山博視[楽天] 気迫も出るし、コントロールもいい。でも冷静にもなれるし、追い込んでからの勝負球もある
十亀剣[西武] 中学、高校時代に見ていて印象に残っている。真っすぐが速いですよね
涌井秀章[ロッテ] どこが、というわけではなく、すべてがそろっていましたからね。とにかくすべてがすごかった
唐川侑己[ロッテ] 投手として真っすぐが速くて、三振を取れるのはあこがれます。完投能力も高く、これぞエースという存在
堀幸一[ロッテ] 球種が豊富で、しかもそのすべてでストライクを取れて、決め球にもできる。その精度が人一倍すごかった
伊志嶺翔大[ロッテ] 先輩から、「調子が良いときはとてもじゃないけど打てなかった」と聞きます。一度打席に立ってみたかったですね
加藤翔平[ロッテ] 中学、高校でテレビで見ていて、「これを打てないとプロになれないのか」と思いましたね
井口資仁[ロッテ] (守備位置で)見ていて頼もしかった。真っすぐがキレていて、ほかの球も武器になる。味方で良かった
鳥越裕介[ソフトバンク] 良いピッチャーは多いけど、一球にかける思いの強さで群を抜いている。後ろで守っていてそれを実感した
大塚豊[日本ハム] ストレートがえげつなかったです。06年のクライマックスで負けたときのピッチングは鮮明に覚えています
山口鉄也[巨人] テレビで見て、かっこいいし、あこがれていました。すべてのボールがすごかったです
長野久義[巨人] すごかったです。自分が大学生のころにテレビで見ていました。すべての球種が高いレベルでした
大瀬良大地[広島] 大きな体をしっかりと使いこなし、すべてのボールで勝負できていた。自分の理想としている投手です
井納翔一[DeNA] テレビで見た06年の日本ハムとのプレーオフも印象に残っている。生で見たかった投手
上田剛史[ヤクルト] 高校時代にテレビで見ていましたが、ストレートとフォークがすごかったですよね。対戦してみたかったです
荒木大輔[元ヤクルトほか] ゲームを支配する力が真骨頂。相手に先に点を与えたら勝てないと思わせる。自然と自分のペースに持ち込む
武田一浩[元日本ハムほか] 故障に悩まされましたが、耐えることなどを学び、ケガが癒えた後に精神的な成長が見られました
宮本慎也[元ヤクルト] 闘争心と責任感があった。一番良かったときの斉藤投手は、ダルビッシュ投手よりもすごかったと思います







▲主なNPB獲得タイトル



 貫いたトルネード投法は投手としての矜持。ドラフトでは史上最多の8球団が1位指名。1年目から4年連続最多勝&最多奪三振のタイトルに輝いた。5年目オフに渡米。その年のオールスターゲームで先発。「NOMOマニア」の言葉が生まれた。その後、両リーグでノーヒットノーランを1度ずつ記録するなどした日本人メジャー・リーガーの先駆けだ。

投票者&選出理由コメント
青山浩ニ[楽天] あのフォームが好きだった。小さいころマネしてましたし、かっこよかった。力もあるし、見たいと思わせる投手
清川栄治[西武] 野茂は4年連続最多勝の実績に加え、必ず9回まで投げて僕らリリーフに仕事を与えない最強の投手だった
栗山巧[西武] やっぱり野茂さんでしょう!NPB在籍5年で、三振をバッタバッタ取って、無敵やったんじゃないですか
古谷拓哉[ロッテ] 入団1年目から圧倒的な成績。パイオニアとしてメジャーでも素晴らしい成績を残して、40歳まで活躍したのもすごい
大道典良[ソフトバンク] マウンドでの立ち居振る舞いがほかとは違った。威圧感がすごくて見下ろされている感じだったよ
藤本博史[ソフトバンク] 角度がある上、その軌道から落ちるフォークは狙っていても打てなかった。独特な角度、それに尽きるね
金子千尋[オリックス]

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