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藤川球児
主な獲得タイトル 最優秀中継ぎ投手2回(05、06年)、最多セーブ投手2回(07、11年)
最高球速 156km/h

浮き上がる火の玉ストレート

 球速こそ平均で150キロに届かない程度だが、投球の6割超を占める直球は、打者の手元で浮き上がるような軌道を描く、人呼んで“火の玉ストレート”。

 入団から6年は鳴かず、飛ばずの投手だったが、山口高志二軍投手コーチ(当時)から「上から投げ下ろすように、ボールを叩きつけろ」とアドバイスを受けて現在のフォームを作り上げると、「ピンポン球のように浮き上がれ」と念じて投じる直球は、明らかに高めに外れても打者が手を出す“ストレートという名の魔球”に生まれ変わった。

 翌05年から3年連続でタイトルを獲得し、一躍一流投手の仲間入り。07年の46セーブはNPB記録である。13年よりカブス移籍。現在は右ヒジじん帯再建手術から復帰を目指し、リハビリ中だ。

藤川球児の年度別成績[NPB]


投票者&選出理由コメント
長谷部康平[楽天] あれだけ真っすぐが来ると分かっていても、空振りを取れるところ。とんでもなく速いし、浮き上がるように向かって捕手に届く
牧田明久[楽天] 対戦はほとんどないけど、球の速さで言ったら一番だと思う。あのスピンの利いたボールはすごい
炭谷銀仁朗[西武] 1年目か2年目のときに、対戦して打席に立ったときの球がすごかった。バットに当たらないし、伸びるし、すごく速く感じた。そのときの印象が強い
清水雅治[ロッテ] 初速と終速がほとんど変わらない。投球を横から見ていても、球筋がほかの投手と違う
五十嵐亮太[ソフトバンク] 打者が分かっていても打てない直球は、やっぱり最高の直球だと思う。僕はズドンとした球を投げ込むタイプなので、真逆ですね
内川聖一[ソフトバンク] 球児さんの球は別格。考えられないほどの伸びがあるし、手元で浮き上がるような感覚。分かっていても打てない球を投げられていた
山崎勝己[オリックス] 誰がどう見てもすごい真っすぐを投げる。日本を代表するストレートを投げる投手。8、9割真っすぐで打者を打ち取ることがすごい
駿太[オリックス] オールスターの直球宣言でカブレラを三振に取ったのをテレビで見て、こんなすごい真っすぐを投げる人がいるんだと思った
谷元圭介[日本ハム] 球速以上に速い。ボワーっとどこまでも、飛んでいきそうな勢いがある
大野奨太[日本ハム] 真っすぐと分かっていても打てない。それに比べると大谷はまだまだ
小谷野栄一[日本ハム] とらえたと思っても、ホップしてきて打ち損じる。回転数がすごいんだと思う
飯山裕志[日本ハム] 見た目以上にスピード感があって、浮き上がってくる感じがすごい
小山雄輝[巨人] 僕が大学のときに関西だったので、よくテレビなどで見ていました。すごかった。ピンポン球みたい(な伸び)だった
村田修一[巨人] 真っすぐで空振りが取れる。普通に真っすぐを打ちにいって、前に飛ばない。そういうイメージです
加藤康介[阪神] あれだけコントロールがよくて速いピッチャーはいない
岩田稔[阪神] キャッチボールしたときに速いと思った。呉昇桓(オ・スンファン)も速いよ
山内泰幸[広島] ベンチから見ていても、キャッチャーミットに収まるのが早かった
前田健太[広島] スピード、質ともにものすごかった。打席に立ったらバットを出したくないエグさ
松山竜平[広島] 真っすぐと分かっていても打てない。数字以上の速さを感じた
小窪哲也[広島] とにかく速い。ボールにスピンが利いていて、浮き上がってくる感じ
福谷浩司[中日] 実際の球速ではなくて、映像で見てもボールがホップしている感じがした。ああいう球は速く感じると思う
大田阿斗里[DeNA]  甲子園で三塁側から見ていたら本当に浮き上がって見えた。打者も打ち崩されていてすごいなと感じた
福地寿樹[ヤクルト] 分かっていても打てない。当時の「JFK」で久保田とウイリアムスから本塁打を打ったことがあったので、藤川からも打ってみたかったが叶わなかった
真中満[ヤクルト] 他の球種をマークして真っすぐを振り遅れるということはあるが、直球と分かっていて打てないのは藤川くらい。1、2、3で打ちにいっても前に飛ばない
岩村明憲[ヤクルト] 直球と分かっていて打てないのは一番の屈辱。何とかして打ってやりたいと思っていた。先発から抑えに回ってからの成長が著しかった
川端慎吾[ヤクルト] 「真っすぐ」という名の変化球です。手元で浮き上がるのでストライクと思った球が完全にボール球ということがよくある
飯原誉士[ヤクルト] 低めのボールだと思うとストライク。ストライクだと思って振りに行くと高めのボール球。当てるのは得意な方だが、分かっていても当てるのが難しい
広澤克実[元ヤクルトほか] 狙っていても、分かっていても打てない“魔球”。「ストレートしか投げない」と宣言した06年オールスターで、パの猛者たちをすべて空振り三振は圧巻
今中慎二[元中日] スピンの利いたほれぼれとする真っすぐを投げる投手。見ていて気持ち良かった。高めの真っすぐで空振りの取れる、時代に遡ったような投手
藪恵壹[元阪神ほか] 速球に関しては群を抜いていた。糸を引いたような捕手のミットへの投球は、今でも脳裏に焼き付いている
宮本慎也[元ヤクルト] 普通に待っていても打てない。高めを振らない、低めだけを狙うなど、いくつか条件を付けしっかりと準備をしないと対応することができない

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