気持ちで投げる、勝てる投手に

　大学の教室に用意された会見場に緊張が走ったのは、阪神が1位指名で有原航平の抽選を外したあと、外れ1位を指名する瞬間だった。予想では、阪神から上位で指名される可能性が高いと思われていたからだ。しかし、外れ1位は山崎康晃。ところが、阪神は山崎康も抽選で外し、外れ外れ1位指名に。会場の緊張感が最高潮に高まる。そこで呼ばれたのは横山雄哉だった。全球団の1位指名が終わり、2位指名まで時間が空くため、会見場も一時休憩に入った。

　休憩明け最初となるヤクルトの2位指名で風張蓮の名前が読み上げられ、会場は歓声と拍手、フラッシュの嵐に包まれた。グラウンドに出て胴上げ、騎馬を組んでの写真撮影が行われ、教室に戻って会見が始まった。

「内心・・・