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野村前監督下では菊池涼介丸佳浩がチームの主軸へと成長。野手陣をけん引する存在となった。緒方孝市新監督が期待するのは、その世代を中心とした一大勢力がライバル心をたぎらせ、切磋琢磨する中で実力を高めることだ。ここではまだ光が当たっていない、キクマルに次ぐ可能性を秘める選手たちを紹介する。

心体そなわった若武者が高める技術


 20歳の若武者のセンターフライで広島の2014年の戦いは幕を閉じた。甲子園でのCSファーストステージ第2戦は0対0のまま延長12回に突入した。引き分けでも敗退が決まる一戦に阪神の守護神・呉昇桓が立ちはだかった。悔しさを背負った51番の後ろ姿は広島ファンの脳裏に強く焼き付いている。

 しかし、2年目のシーズンで36試合に出場、豊富な練習量と高い身体能力で飛躍のきっかけをつかんだ男への期待は高まるばかりである。緒方孝市新監督は就任早々、来季の強化選手に鈴木誠也の名前を挙げた。「攻守走、三拍子そろった選手。いい形で伸びてきている」。シーズンでは外野での起用が多かったが、来季は内野起用も含めてチャンスは増えていきそうだ。11月には、IBAF21U(21歳以下)ワールドカップの日本代表メンバーとして国際試合も経験した。いよいよ、大きく飛躍するときだ。

▲鈴木誠也内野手/2014年成績 36試合 打率.344 1本塁打 7打点 0盗塁



 そもそも、その素材の良さは誰もが認めるところ。苑田聡彦スカウト統括部長も高校時代にMAX148キロの快速球投手だった鈴木に、野手としての才能を感じていた。

「肩はもちろん、脚力と打撃です。特に、バッティングで間の取り方が柔らかい。テークバックを柔らかく、そうやってトップに持っていける。野手として大成すると思いました」

 おまけに、猛烈に・・・

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