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今年も多くの助っ人たちがプロ野球界にやってきたが、結果を残した外国人、そうでない外国人といた。ここでは大活躍した阪神のゴメスはどうして獲得に至ったのか?また、超大物助っ人として楽天に入団したユーキリスはなぜ早期離脱してしまったのか、その真相を探る。また、なぜセペタがキューバ選手の第一号だったのだろうか

ゴメス[阪神]
メヒアと天秤も和田監督が視察して即決




 猛虎打線の中心に、太くて強い柱ができた。マウロ・ゴメスの存在感は、四番不在に泣いてきたチームの弱点を一気に解消した。2月のキャンプは夫人の出産などで出遅れたものの、来日1年目から143試合に出場し、打率.283、26本塁打、109打点。いきなり打点王のタイトルを獲得した。

「チャンスでの集中力は素晴らしいものがある。また引っ張るだけじゃなくて、チーム打撃もできる選手だから」

 和田豊監督も待ち焦がれた助っ人大砲の誕生を喜び、絶大な信頼を寄せてきた。

 振り返ると、チームは13年シーズン中から新たな外国人野手探しに奔走していた。この年、獲得したコンラッドは極度の打撃不振に陥り、打点、本塁打0のまま、6月以降は一軍出場すらなかった。

 球団はコンラッドを獲得するにあたり、打撃だけでなく、二、三塁を守れるユーティリティー性を評価していた。だが、この失敗をきっかけに、中村勝広GMも方針を転換した。

「新井兄弟はいるけれども、一塁手でも構わない。守備位置は問わず、とにかく大きいのを打てる選手を最優先しようということになった」

 3Aの一塁手を中心に5人をリストアップし、最終的に2人まで絞り込んだ。驚くことにゴメスと最終候補に残ったのが、4月下旬に西武入りが決まったエルネスト・メヒアだった。

「正直言うと、最後の最後までメヒアとどっちにするか迷った。数字的にも同じような成績だったし。ただ・・・

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