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2015年12球団黄金新人ドライチ特集

12球団これまでの“ドライチ活躍度”を調査!

 

2014年に50回目を迎えたプロ野球ドラフト会議。その歴史を彩り、主役を担ってきたのは各年度のドラフト1位選手たちであり、いつの時代も彼らは特別な存在として私たちの記憶に深く刻まれてきた。ここではそんな大きな期待を受けてプロの門をたたいた男たちの中で一番活躍した選手は誰なのかを、12球団ごとにチェック。また併せて編集部が選出した各チーム内の“ドライチベストナイン”も発表する。
※ベストナインの選手名の( )内の数字はドラフト入団年、ドライチのカテゴリーには自由獲得枠、希望枠(育成1位は除く)を含む。各データファイルは各部門の1位を選出。成績はすべて当該球団在籍時だけのもので集計しています。

福岡ソフトバンクホークス


ドライチ受難の南海時代
ダイエー期から上昇気流に


 ベストナインには新しい顔ぶれが並ぶ。それというのも、南海時代はドラフト巧者とは言い難い歴史を歩んできたからだ。最も実績を残したと言えるのは70年入団で新人王を獲得し、ドライチ最多登板445試合の佐藤道郎だが、救援が主で勝ち星は88。そのほかは入団3年目の76年に11勝を挙げて新人王の藤田学や複数球団で活躍した81年入団の山内和宏、84年入団の加藤伸一と、いずれも投手だ。DHに挙げた富田勝は南海でプレーしたのは4年のみ。5年目には川上哲治監督に請われて巨人入りし、晩年の長嶋茂雄の控えとして働いた点を評価した。

 親会社がダイエーとなってからは89年開催のドラフトで元木大介(のち巨人)に入団拒否される憂き目を見たが、その後、99年のダイエー初優勝の主要メンバーとなる面々が入団。先発ローテーション投手としてともに10勝を挙げた若田部健一は92年、永井智浩は98年の入団。野手では135試合に出場し、打率.306をマークした95年入団の城島健司、ショートを守った97年入団の井口資仁がいた。96年入団の斉藤和巳は2000年代にブレーク。初優勝後は02年に寺原隼人、03年に和田毅、04年に馬原孝浩が入団して強力投手陣を形成した。

 ソフトバンクが親会社となった05年以降は松田宣浩(06年)、今宮健太(10年)と現在の主力の野手を獲得している。

▲95年入団の城島は捕手としてホークスの11年間を支えた。打っても安打、本塁打、打点でドライチ歴代トップの成績を残した





【ドライチ・データファイル】
最多登板 佐藤道郎 445
最多投球回 山内和宏 1588回
最多勝利 和田毅 107
最多HP 岩嵜翔 22
最多セーブ 馬原孝浩 180
最多奪三振 和田毅 1329
最多出場 城島健司 1117
最多安打 城島健司 1206
最多本塁打 城島健司 211
最多打点 城島健司 699
最多犠打 今宮健太 145
最多盗塁 井口資仁 159

東北楽天ゴールデンイーグルス


田中将大が圧倒的な実績
松井裕や森がどこまで迫れるか


 球団が創設されて10年間の歴史においてドライチ全員がピッチャーという楽天。1年目の一場靖弘に始まり、14年の松井裕樹までその年の大きな目玉選手の獲得にも成功している。中でも07年の高校生ドラフト1巡目で入団した田中将大(現ヤンキース)が、他の追随を許さないすべての面で群を抜く数字を残している。まだ記憶に新しい13年のシーズン無敗の24連勝をはじめ、高卒1年目から類まれな才能をまざまざと見せつけた。

 その一方で05年の一場、06年の松崎伸吾、09年の藤原紘通など大きな期待を受けながらも結果を出せずに早々とユニフォームを脱いだ選手も多い。

 田中以外のピッチャーで及第点を挙げられるのは通算43勝をマークしている07年の永井怜、11年の塩見貴洋(23勝)ぐらいであり、13年の森雄大、14年の松井裕らのさらなる奮起が待たれる。

▲NPB7年間で圧倒的な成績を残した田中将大。No.1ドライチはこの男しかいない



【ドライチ・データファイル】
最多登板 田中将大 175
最多投球回 田中将大 1315回
最多勝利 田中将大 99
最多HP 片山博視 48
最多セーブ 長谷部康平 3
最多奪三振 田中将大 1238
最多完投 田中将大 53
最多完封 田中将大 18
年間最多勝利 田中将大 24(13年)
年間最多完投 田中将大 14(11年)
年間最多完封 則本昂大 7(14年)
年間最高勝率 田中将大 1.000(13年)

オリックス・バファローズ


史上最高のサブマリン・山田
黄金時代の再来なるか


 前身の阪急、合併した近鉄も含めてベストナインを選出。阪急黄金時代を築いた山田久志長池徳二の名前が真っ先に目に飛び込んでくるが、平野恵一安達了一T-岡田ら現役選手が3人も含まれていることにも注目。昨季は、沢村賞を受賞したエース・金子千尋を軸に6年ぶりにAクラス入りを果たしており、新時代の幕開けを予感させる。

 この中で最も活躍した選手は69年入団の山田だろう。通算20年で最多勝3回、最優秀防御率賞2回、最高勝率4回と数々のタイトルを獲得し、76年から3年連続でMVPを受賞(プロ野球記録)。アンダースロー投手としては史上最多となる通算284勝を記録し、史上最高の・・・

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