綿密なプランのもとで、その能力を最大限に発揮するため、日々のトレーニングを進めてきた。3年目に突入した今季、その肉体はどこまで進歩しているのか。大谷の日本ハム入団時から携わってきた、中垣征一郎トレーニングコーチ。今季、好スタートを切ったチームを陰で支える同コーチに話を聞いた。 取材・文=高橋和詩(スポーツライター) 写真=早浪章弘 恵まれた肉体を使いこなす能力の高さ
覚醒の兆しを見せる3年目。
大谷翔平に、プロ入りから伴走してきた1人のキーパーソンがいる。
トレーニングコーチの中垣征一郎。札幌ドームへ本拠地を移転した2004年から10年までチーフトレーナーとして在籍し、球団強化の根幹を担ってきた。大谷と同じ高卒新人だった
ダルビッシュ有とも1年目から寄り添い、メジャーへ挑戦した1年目の12年はレンジャーズに所属。大谷が入団した13年に現職で復帰した。球界内外から、成功が困難とされる声が多数を占めた「二刀流」を指南してきた一人でもある。道筋をつけるために絶対不可欠な基礎、基盤がフィジカルとコンディショニングの両面。未知なる挑戦に確かな光が見えた現在を、こう明かす。
「体力的には2年を経て今季で3年目に入って、各要素が順調に伸び続け、進歩し続けていると思います。それはトレーニングを通じて、本人が取り組んでいるからこその進歩です。そのほかにも体重がプロへ入ったときよりも少し増えています。ただ、そのために走ることができる量が落ちたなどということではない。全体的に伸ばすべきところは伸ばし、維持すべきところは維持するという部分が、今年に入って安定したと言えます。調子が悪いなりに、試合の中で何とかするという今季の裏付けの1つに、なっているのかなと思います」
公称は体重90キロだが、実際は・・・
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