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特集・U-18侍戦士 ドラフト逸材の魅力に迫る

サムライ魂で躍動した金の卵たち

 

これまでに紹介した以外にも、その実力を今大会で発揮した逸材たちはいる。残り10選手も金の卵であることは確かだサムライ魂を持ちながら、世界の舞台で堂々たるプレーを見せた。

成田翔[投手]


なりた・かける、生年月日:1998.2.3/所属:秋田商高3年/甲子園出場成績:13夏2回戦、15夏8強/身長体重:169cm68kg/投打:左左



 169センチの小柄ながら伸びのある直球は最速144キロを誇る。先発した一次ラウンドのメキシコ戦が雨で2時間15分、試合開始が遅れるも、4回無失点7奪三振と好投。威力のある速球に加え、両コーナーにキレのあるスライダーを投げ込み「低めに集めることができた」と持ち前の制球力を発揮。女性ファン注目の的だ。

高橋樹也[投手]


たかはし・みきや、生年月日:1997.6.21/所属:花巻東高3年/甲子園出場成績:15夏3回戦/身長体重:176cm74kg/投打:左左



 140キロ超のストレートを投げ込む本格派左腕も、今大会は短いイニングでの登板。不慣れな救援登板でも、3試合で計6イニングを投げて被安打は2本と、抜群の安定感で相手に流れを渡さなかった。先発がクローズアップされがちだが、与えられたポジションで役割を果たし、選手層の厚さを示した。セットアッパーとしてプロ注目。

上野翔太郎[投手]


うえの・しょうたろう、生年月日:1997.6.30/所属:中京大中京高3年/甲子園出場成績:15夏3回戦/身長体重:174cm74kg/投打:右右



 開幕戦となった一次ラウンドのブラジル戦、勝てば決勝進出が決まる韓国戦の先発を任されるなど、重圧がかかる先発マウンドに上がった。アメリカとの決勝でも好リリーフを見せ、3試合で自責はゼロ。最優秀防御率に輝いたその投球は、高橋純平が参考にするほど。決勝後は涙を流すなど、強気の姿勢が日本に勢いを与えた。

伊藤寛士[捕手]


いとう・かんじ、生年月日:1997.6.2/所属:中京大中京高3年/甲子園出場成績:15夏3回戦/身長体重:172cm87kg/投打:右右



 強打の捕手として代表入りも、不慣れな一塁手もそつなくこなし、バットでチームに貢献。中京大中京では四番を張るも今大会は下位打線に座り、バットを短く持つなど“つなぎ役”を徹底。決勝進出を決めたスーパーラウンドの韓国戦では、先制打となる一塁線へのタイムリー三塁打を放つなど、逆方向への打撃が光った。

堀内謙伍[捕手]


ほりうち・けんご、生年月日:1997.4.15/所属:静岡高3年/甲子園出場成績:14夏1回戦、15春8強、15夏1回戦/身長体重:176cm80kg/投打:右左



 代表入りした捕手3人の中で一番多くマスクをかぶり、ベストナインを受賞した強肩捕手。強力投手陣をけん引し、ピンチでも動じることなく冷静に投手の持ち味を引き出した。韓国戦では外角のボールを「ストライク判定してくれる」とみると、外角を有効に活用した巧みなリードを披露。大会後にプロ志望届を提出する。

宇草孔基[内野手]


うぐさ・こうき、生年月日:1997.4.17/所属:常総学院高3年/甲子園出場成績:15春8強/身長体重:183cm70kg/投打:右左



 二、三塁守備での守備固めに代走と、スーパーサブの活躍を見せた。外野飛球でも二塁ベース近くまで到達するなど、凡打でも全力疾走は欠かさず、チームを鼓舞。巧みなバットコントロールで逆方向への安打も目立った。大きな声を張り上げムードメーカーとしても存在感を発揮。大学進学予定で、さらなる飛躍を誓う。

杉崎成輝[内野手]


すぎざき・なるき、生年月日:1997.8.14/所属:東海大相模高3年/甲子園出場成績:14夏2回戦、15夏優勝/身長体重:171cm69kg/投打:右左



 8試合で30打数13安打をマークし、打率.433とハイアベレージを記録。スーパーラウンドの韓国戦から決勝までリードオフマンを務め、打線をけん引した。その打棒は欠かせず、夏の甲子園Vチームの遊撃手も、二塁や外野で出場。それでも無失策と順応能力の高さも見せ、野球センスの高さを見せつけた。大学に進学予定。

篠原涼[内野手]


しのはら・りょう、生年月日:1997.5.5/所属:敦賀気比高3年/甲子園出場成績:14夏4強、15春優勝、15夏2回戦/身長体重:168cm68kg/投打:右左



 安定した守備に巧みなバットコンロールと高い能力を見せた。主将としても毎日、選手のみでのミーティングを開くなど、結成わずか2週間のチームを見事にまとめ上げた。キャプテンシーは試合中にも発揮、西谷監督がマウンドへ行き指示を出した後も、選手だけで守備陣形を再確認。この主将なくしてチームの団結はなかった。大学進学予定。

豊田寛[外野手]


とよだ・ひろし、生年月日:1997.4.28/所属:東海大相模高3年/甲子園出場成績:14夏2回戦、15夏優勝/身長体重:177cm81kg/投打:右右



 一次ラウンドのアメリカ戦までは2試合で五番に座り、ブラジルとの開幕戦では2打席目に二塁打を放った。西谷監督からの期待も大きかったが、オーストラリア戦で代打出場した際に死球を浴びて左ヒザの骨にヒビが入り、出場困難に。以降は一塁コーチを務め、走者に適確な指示を出すなどサポート役も見事だった。

舩曳海[外野手]


ふなびき・わたる、生年月日:1998.1.13/所属:天理高3年/甲子園出場成績:15春2回戦、15夏1回戦/身長体重:183cm75kg/投打:右左



 50メートル5秒9の俊足巧打の左打者。選球眼が抜群でボール球には手を出さず、際どいボールは三塁側へカット。粘りの打撃で得た四死球は8試合で13と、出塁率は、600をマークし、最多得点のタイトルを獲得。主に打順は九番で、出塁しては相手投手に集中直を欠かせて上位打線の打撃をアシストし、得点の原動力に。大学進学の予定。
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