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特集・徹底追跡!あの男たちの最新動向

過去の栄光とは言わせない!再起を誓う男たち

 

長く活躍を続けることの難しさを、痛感している。トップレベルの選手がひしめきあうプロ野球で、輝きを放つ活躍をしながら、現在はカベにぶつかり、答えを模索する日々だ。ここでは再び輝くため、試行錯誤しながら研鑚を積む4人の選手を紹介する。

巨人・藤村大介
タイトル保持者の苦悩




 プロ入り8年目を迎えた。巨人藤村大介の一番の魅力はやはりスピード感あふれる、アグレッシブなプレーだ。ただ、常に高い期待を寄せられながら、苦しいシーズンが続いている。11年の盗塁王が、だ。

 熊本工高から2008年に巨人入りし、3年間は二軍で力を蓄えた。チャンスが訪れたのは11年。5月に一軍に呼ばれ、持ち前の俊足でセカンドのレギュラーを奪取する。規定打席には未到達ながら、28盗塁でタイトルを獲得。巨人で盗塁王を獲得したのは93年の緒方耕一以来、18年ぶりの快挙だった。ちょうど、このシーズンから従来のものよりも飛ばないとされる統一球が導入された。これまでの空中戦に頼る攻めから、足を絡めた攻撃にシフトしていく必要性が生じた中で、藤村の足は、攻撃の幅を広めるために重宝されるべきものだったのだが……。

 ここから打撃面で苦しむ。盗塁王を獲得した11年も打率は.222。レギュラー確保、そして3割を目標に臨んだ翌12年も.252。この年は109試合に出場したが、打席数は11年の407から279に激減した。フォームを変え、試行錯誤を重ねてきたが、結果には結びつかない。この間、しびれを切らしたチームは14年にFAで4度の盗塁王を誇る片岡治大、名手・井端弘和を獲得し、セカンドを強化。定位置奪取は11年とは比較にならないほど難易度が上がった。今季も開幕一軍入りも、故障もあって出場はゼロ。限りなく厳しい立場に立たされた中で、再びのスポットライトを目指す。

広島・堂林翔太
自分の形を追求する日々




 広島の背番号7は今季、二軍を主戦場としてきた。堂林翔太。12年に全試合出場を果たし14本塁打と、将来を嘱望されたスラッガーは、自分の打撃と向き合う日々を過ごした。11年以来4年ぶりに開幕一軍を逃し、2度呼ばれた一軍では結果を残せなかった。21試合、打率.194、0本塁打、0打点。数字はすべてを物語る。手探り状態のまま開幕を迎えた。二軍では一定の結果を残せても、一軍ではごまかしが利かない。自分の打撃が何なのか……。シーズンに入っても自問自答と試行錯誤を重ねた・・・

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