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小笠原道大&谷佳知 引退を決断した2人の大打者

 

中日・小笠原道大
ガッツよ、永遠に




 首位打者2回、最多安打2回、本塁打王1回、打点王1回など、数多くの勲章を手にしてきた小笠原道大(中日)が野球人生の大きな決断を下した。今季限りでの現役引退を宣言し17日、会見が開かれた。

 小笠原は2014年に巨人からFAで中日に移籍。主に代打として活躍し、昨年は81試合に出場し、打率.301をマーク。代打の切り札として確固たる地位を築いた。今年も4月5日の広島戦(ナゴヤドーム)で延長12回にサヨナラ打を放つなど4月は5割を超える代打成功率を誇り、勝負強い打撃を見せてきた。ただ、今季は7月6日に二軍落ち。同月28日に再び一軍に昇格したが、わずか2試合で再び二軍行き。その後はファームでの調整が続いていた。

 久しぶりに一軍昇格を果たした9月12日のヤクルト戦(同)では、6回二死満塁の場面に代打で登場し、決勝の右前タイムリー。バットマンの意地を見せた。お立ち台では大歓声に「何度聞いても良いもの」と目を細めたが、この光景が見られるのもあとわずかとなりそうだ。

オリックス・谷佳知
大記録達成目前の決断




 右肩の不安、若手の台頭、そしてチームの低迷――。通算2000安打まで残り73本と、大記録達成を目前にしながら引退を決断したのが谷佳知(オリックス)だ。

 2014年、8年ぶりにオリックスに復帰も、昨季は2安打、今季も9月17日時点で4安打と、安打のペースは急下降。以前から抱えていた右肩痛に加え、チームの外野手の層は厚く、出場試合数は昨季9、今季10と、出場機会を得るのも容易ではなかった。今季も、7月20日には一軍で473日ぶりの安打、翌21日には2安打2打点と結果を残したが、以降は18打数1安打。8月2日以降は、一軍から遠ざかった。

 引退を決断した42歳のベテランは、9月12日に神戸市内で行われた二軍の練習で「球団と話し、最終的に自分で決めました。現実的に考えて(2000安打は)無理だと思い。(安打の)本数がいっていれば、やりましたが」と語った。球団は谷を功労者として高く評価し、コーチなどのポストを用意する可能性も高いと言うが、プロ19年間の“現役生活”には今季、ピリオドを打つ。「最後に(古巣に)呼んでもらって、自分の中では良い結果で終えた」と、感謝の意を表しながら、谷が静かにバットを置く。
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