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特集・徹底追跡!あの男たちの最新動向

独立リーグで奮闘を続ける3選手の今

 

あらゆるカテゴリーから、さまざまな球歴の選手が集い、それぞれの思いを持ってプレーする場所が独立リーグだ。かつてNPB、MLBで実績を残した選手たちが現役にこだわり奮闘を続けている。彼らの今をリポートする。

愛媛マンダリンパイレーツ・正田樹


取材・写真=高田博史、写真=愛媛県民球団



元NPBの貫録、正田樹が愛媛をけん引

 正田樹(元日本ハムほか)は昨年5月に愛媛に入団、いきなり最優秀防御率(1.02)と後期MVPに輝いた。今季も7勝(2位)を挙げており、防御率も0.74とトップだ。愛媛の快進撃はハーラートップの9勝を挙げている小林憲幸(元ロッテ育成)と正田の二枚看板が安定していることが大きい。「そうですか?そう言っていただければ」と言って、笑った。

 42歳の河原純一から高校を卒業したての18歳まで、非常にバラエティに富んだ投手陣だ。元NPBとして、若い投手からアドバイスを求められれば素直に応じる。逆にこちらから若い選手に聞くことで、気付かされることもあるという。

「すごく助かっているのが河原さんの存在ですね。やっぱり、あれだけの大先輩ですし。去年、今年と僕が得たものはデカいですよね。技術もそうだし、対打者の心理であったり学ぶことは多いです」

 まだ33歳の若さだ。NPB復帰について、どう考えているのかについて聞いた。

「こればっかりは、もう『縁』みたいなものですから。当然、現役として『続けたい!』という意思表示は必要だと思いますけど」

 昨年、NPBの12球団合同トライアウトには参加していない。シーズンを通してプレーしている姿を見せ続けることも、また1つのアピールの方法だと考えている。

「こだわっているのは現役として『まだまだプレーがしたい!うまくなりたい!』というところなので」

 経験を積んで実感するのは、試合までの準備がいかに大事か。普段の体調管理がいかに大切かということだ。若いころはただ投げているだけだった。いまは先発として、試合までの準備にこだわり、しっかり試合の中で与えられた責務を果たす。

 愛媛は四国IL4球団で唯一、年間総合優勝の経験がない。「ウチだけないなんてね。残念すぎるでしょ」と言った。

 悲願達成のため、自分の仕事をしっかりとやり遂げる。それがいい結果につながると信じて。

PROFILE
しょうだ・いつき●1981年11月3日生まれ。群馬県出身。桐生第一ではエース左腕として夏の甲子園で全国制覇を果たした。2000年ドラフト1位で日本ハム入団。3年目の02年には9勝をマークし新人王に輝いた。07年に阪神に移籍2シーズンを過ごしたのち、台湾に新天地を求めた。11年にボストン・レッドソックスとマイナー契約したが、帰国。12年にはヤクルトと契約を結び、7年ぶりにNPBのマウンドに立った。昨年から四国アイランドリーグplus愛媛マンダリンパイレーツに所属。NPB通算123試合25勝38敗。

愛媛マンダリンパイレーツ・河原純一


取材・写真=高田博史、写真=愛媛県民球団



肩痛で登板なし、河原純一の現在

 河原純一(元巨人ほか)が愛媛マンダリンパイレーツの一員となって、今年で4年目になる。昨年は10試合に登板し、2勝3敗、防御率3.28という成績を残した。

 だが今年に入り、一度も公式戦のマウンドに登っていない。開幕から1週間後の4月9日に選手登録を抹消されて以来、再登録されることのないまま、いまも公式戦には出場できない「練習生」として、チームの練習に参加している。

「開幕前に肩が痛くなった。それからずっと良くないですね・・・

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