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プレミア12総力特集ファイナル
小久保裕紀監督 プレミア12総括会見

 

「僕自身も含めてあの1敗の重みを忘れずに」


――あらためて3位という結果と、今後への課題について。

「当初の目標を達成できなかったという点で悔しい思いでいっぱいです。課題は……ピッチャー陣に、ある程度役割を伝えておいたほうがいいのかなと。そこぐらいです」

――これまでの国際大会で結果が出なかった中田翔選手が結果を出したり、若手が国際舞台を経験したり、監督にとっても世界一を目指す大会で初めて指揮を執ったりと、収穫もあったと思います。

「ここで話すかどうかはというのがあります。(六番で)中田はもちろんいい活躍をしましたけど、それぐらい日本の四番が重たいものだったんだなというのは感じました」

――侍ジャパン監督として今年は春季キャンプから各球団を精力的に回り、シーズン中もいろいろな試合に足を運びました。プレミア12にどう生きましたか。

「招集する選手たちが、チームとして機能しだしたなというのは感じていますね。2013年からやらせていただいていますけど、選手たちとの信頼関係を含めて、今回のチームは3位という結果でしたけれども、チームの中の結束力とか雰囲気は一番良かったというふうに思います」

――選手は各チームに戻っていきますが、監督の今後の予定は。

「(2016年)3月の強化試合に向けてのメンバー編成を考えます。今回選んだ選手たちにはいいオフを過ごしてもらって、ゆっくり疲労を取ってもらいたいと思っています」

――今後はどういったものを、目指して活動をしていきますか。

「2017年WBCに最終的な目標を持っていますので、来年はそれへ向けての1年にしたいなと思います。(来年は)集まるのは3月、11月かもしれないんですけれども、その時期を有効に使いたいなと思います」

――WBCで世界一を取るという目標へ向けて、今回のプレミア12をどのように生かしていきますか。

「メンバー的には今回のメンバーが中心になっていくと思いますので、彼らが、僕自身も含めて、あの1敗の重みをしっかり忘れずに持ちながら、あとは選手たちが来年いい活躍をしてくれることだけを願っています」

――17年の大会には(敵にも、味方にも)メジャー選手の参加が予想されます。戦い抜く上で今後必要になってくることを教えてください。

「難しいですね、今の時点では。メジャーに行っている選手に対してのアプローチは今年もやっていましたので、そういう動きは来年もすると思います。基本的には今のメンバーが順調に育ってくれる、そこに脅かすような若手が……と言っても、今の選手たちも若いので、2年後もほとんど同じメンバーになるんじゃないかな、とは思っています」

――今後はアメリカでプレーしている日本人選手も視察の対象になってくるのでしょうか。

「今年も対象には考えていましたが、(メジャー)40人枠はダメということで。WBCはMLBの選手たちも入ってきます。球団によって温度差があると聞いているので、派遣が可能かどうかを調べないといけないですね」

――WBCの最終目標は。

「2017年WBCで世界一。再びチャレンジすることですね」

――代表チームをまとめる難しさ、日程的な難しさはあったと思います。

「今回、初めての世界大会で負けられない大会でした。あれだけの期間でしたけど、チームとしては非常に機能していたと思います。事前準備としては、日程的には3月、11月以外に集まるのは基本的には日本では難しいと思いますので、限られた時間でやっていくんですけども、日本のトップの選手を預かるので、そういう準備期間はあまり必要はないという考えは変わらないです。今回ぐらいの準備でも十分大会には臨めたと思います。WBCのときは選手も前倒しで準備に入ると思いますけど、今回は非常に長く感じたので、なるべく集まっている時間が短いほうがいいのかなとは感じました」
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