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特集・今年生まれた10の記録 その真相に迫る!
ソフトバンク・柳田悠岐はなぜ三番だったのか?

 

その一人がソフトバンク柳田悠岐。今季からチームの指揮を執った工藤公康監督がチームNo.1の万能打者を三番に据えた理由とは――。柳田が残した足跡から、その根拠を探る。



トリプルスリー達成のキーワードは“好球必打”


 2011年ドラフト2位入団の柳田悠岐が当時から目標としてきたトリプルスリーを5年目の今季、ついに達成した。打率.363、34本塁打、32盗塁。シーズン終盤に死球を受けた左ヒザは骨挫傷と診断され、最後の8試合は先発出場を回避して代打で3試合、3打席のみの出場。実質135試合での快挙達成だった。

 入団した11年以降の成績を見ていくと、打率と本塁打を飛躍的に伸ばしていることが分かる。



 今季、高打率を残した要因について柳田は、「打てる球を打ってボール球に手を出さない。それが少しはできるようになった」と分析。試合後にストライクゾーンの確認を行うのは、昨季から継続する取り組みだ。

「ゲームの中で自分のボールの見え方の感覚と、映像で見る実際のボールのズレを確認します。僕がボールだと思った球をストライクと判定されることがあります。その審判の判定は絶対ですが、僕がボールに見えた球が実際はどこに来ていたのかの確認です」



 シーズンを通じて打撃フォームを一定に保つのは不可能なこと。好調を維持するには打席を重ねるごとに生じるズレに対して、微調整を加えることが必要となる。「たとえば、実際よりもボールが遠く見えることがあります。その原因として体が開いてしまっているのなら、それを修正するように練習に取り組みます」。その副産物として選球眼の向上を表すのが右肩上がりに増加する四死球割合だ。



 年々、実力を高め、打線における警戒度も上がっているが、安易に柳田との勝負を避けられないのがソフトバンク打線だ。後ろには内川聖一李大浩松田宣浩と重量級が控え、機動力のある柳田の出塁はどのチームも避けたいと考える・・・

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