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特集・春季キャンプ徹底攻略!
2016年ブレーク必至!注目の若手7選手

 

球界に彩りを与える新戦力。昨季、ブレークの兆しを見せ、今季に大きな期待を寄せられる選手たちがいる。2016年のブレーク必至!旭日昇天の勢いで球界の主役に躍り出ようとする若手にスポットを当てる。
※年齢は2016年の満年齢

ソフトバンク・上林誠知
厚く高いカベに挑むタカのイチロー



攻守走にバランスの取れたプレースタイルはイチローに酷似。本家と同じ3年目のブレークが期待される



「タカのイチロー」こと上林誠知が、あこがれのイチローと同じ高卒3年目での大ブレークを狙う。2年目の昨季はウエスタン・リーグで目標にしていた首位打者(.334)に輝き、盗塁王(16)も獲得。「今年は1年間一軍にいて、規定打席をクリアした上で3割を打ちたい」。昨季は一軍初出場も果たし、8月25日のロッテ戦(ヤフオクドーム)では逆転満塁弾で初本塁打を飾った。出場15試合で打率.318とその能力の高さを示したが、今季は一気にレギュラー取りを目指す。

 連続日本一を果たしたチームの外野陣には内川、柳田、長谷川、中村ら強力な好打者がひしめく。いずれも打撃タイトル獲得経験者だけに、上林にとっては定位置取りに向けてシーズン打率3割は最低ノルマ。21歳にとって決して簡単な数字ではないが、充実のオフを過ごしているだけに可能性は低くない。昨年に続き、今年も宮崎で自主トレを行う内川に弟子入り。連日バットを振り込むだけでなく多くのヒントももらった。

「自分は球をとらえた瞬間にすぐ手首を返して球を弾いてしまう。内川さんから『もっと前を大きくして、バットとボールが接する時間を長くするように心掛けろ』と言われた」。14年まで7年連続打率3割をマークしたヒットマンからの助言で「打撃の感覚も変わった」と、大きな手応えをつかんでいる。

 打撃技術向上に加え、3割へのカギにもう一つの武器である「足」を挙げる。昨季ウエスタン・リーグでは103本中12本を内野安打で稼いだ。「3割となると足で稼いだ安打も必要」。仙台育英高時代からイチローに重ね合わされることが多かったが、背番号も同じ「51」を背負っている。そのイチローはオリックス時代の高卒3年目に、シーズン210安打を放ち大ブレークした。「開幕スタメンを狙って、キャンプ初日からアピールする」。入団直後から高い打撃センスの片鱗を見せていたタカのイチローが、ブレークの時を迎える。

ロッテ・二木康太
層の薄い先発投手陣の期待の星



昨年、一軍初登板を果たした3年目の21歳が、先発ローテの一角に食い込む余地がロッテにはある



 満を持してのプロ初登板で鮮烈な印象を残した。昨年10月5日の日本ハム戦(QVCマリン)。クライマックスシリーズに向けた調整のために先発し、2回で退いたチェンの後を受けて0対0の3回からマウンドへ。1点を失ったものの、7回までの5イニングを4安打3三振2四球にまとめた。

 特に目を引いたのがまとまったコントロールと最速143キロながら打者の振り遅れを誘ったキレのいいストレート。勝ち星は付かなかったが、2016年への期待を抱かせるには十分な内容だった。

 高卒入団1年目の14年はファームでも未勝利。15年7月にようやく二軍初白星をつかむと、8月には4試合に先発して2勝1敗。リーグ最多の26回1/3を投げ、防御率1.71と好成績を残し、ファーム月間MVPを獲得した。オフには小社選定のビッグホープ賞を受賞。今季は先発ローテーションに食い込むことが期待されている。

 契約更改では「一軍キャンプメンバーに入れるように頑張りたい」と宣言した二木。ロッテの先発陣は決して層が厚いとは言えず、割って入る可能性は高い。

西武・誠
3年越しの『41』を背に勝負の年



長い手足を生かしたダイナミックなフォームも持ち味。かつて渡辺SDが着けた41のエースの系譜を引き継ぐ



 昨年のイースタン最多勝投手が、自信を手に2016年に挑む。「今のままでも、そこそこ一軍で勝てるだけの球は持っている」と前二軍監督の潮崎ヘッドコーチも太鼓判を押す逸材だ。

 昨夏、二軍で勝利を重ねても上に呼ばれずショックを隠せない姿に、潮崎コーチは・・・

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