交流戦で繰り返されるセ・リーグの惨劇。毎年のようにパ・リーグに打ちのめされ、歯が立たない印象を野球ファンに与えてしまっている。その原因はどういった点にあるのか?ここでは野球解説者の視点で探っていくが、まずは昨年まで中日のユニフォームを着ていた山本昌氏から――。 取材・構成=小林光男、写真=BBM 代打によってマウンドを下りることがないパの投手
今のプロ野球界で練習内容の強弱など、12球団でそんなに差があるわけではありません。それでは、なぜ交流戦でセ・リーグとパ・リーグでここまで差が開いてしまうのか。まず、考えられるのはパのほうがドラフトで好素材を数多く獲得できているという事実でしょう。
そして、彼らが育つ土壌がある。そこにはDH制の有無が関係してきます。例えば投手で言えば、明らかにパのほうが経験を積むことが可能でしょう。セは投手も打席に立ちます。ということは試合展開によっては序盤で代打を出される可能性もあるということ。パの場合はそれがありません。先発投手が序盤で少しくらい点を取られても、打席に立つことがないので、代打によって交代することはない。仕方なくベンチに下がる状況が少なく、マウンド経験を数多く積むことができます。
やはり、野球選手はそうやって試合の中で成長することが一番・・・
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