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野球場特集・魅惑のボールパーク

打者有利の球場はどこ?「パークファクター」で見る12球団本拠地

 

野球は使用するスタジアムの広さや形状に自由度のある珍しいスポーツだ。多彩な形やサイズの球場は、試合の勝敗にどんな影響をもたらしているのか。それを検証するために、ここでは「パークファクター(PF)」を使って、12球団本拠地の特性を探ってみたい。
データ&文=DELTA、構成=編集部、写真=BBM


本拠地での成績と他球場の成績を比較


 球場の形状やサイズが与える成績への影響は、セイバーメトリクスの世界でも常に意識されており、影響を捉えるための「パークファクター(Park Factor/PF)」と呼ばれる数字が算出されている。

 PFは、あるチームの本拠地球場での成績と本拠地以外の球場の成績を単純に比較したものだ(下記の数式を参照)。オーダーなどは日々違うものの、基本的に同じ戦力で戦うチームの成績を試合を行った球場で「場合分け」してそのまま比べることで、成績への球場の影響を把握しようというシンプルな考え方に基づく数字である。また比較する成績は得点や失点、本塁打や安打など目的に合わせて選ばれる。その項目を頭に付けて「得点PF」「本塁打PF」などと区別されることもある。

得点の入りやすさは横浜と西武Dがトップ



 ここからは過去2シーズンと今年の5月22日までの成績から算出した各種PFを見ていきたい。

 まずは基本となる得点PFだ。3年続けて1.1を超える値を記録しているのが横浜スタジアムと西武プリンスドーム。DeNAと西武は本拠地の試合において、それ以外での試合の1.1倍以上の得点や失点が発生していたことを意味する。

 逆にナゴヤドームや甲子園は過去2年最も低いレベルを記録。ナゴヤドームは今年も0.79という低い値を出している。中日は本拠地での試合をそれ以外での試合の8割程度の得失点で戦っていることになる。

 次に、得点の入りやすさの差を作り出す要素、安打のパークファクターを見ていく。まず、ゴロで内野を抜けて生まれた安打が多く出るのも、西武プリンスドームだ。QVCマリンなども一貫した傾向がある・・・

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