12球団の主力捕手たちはリードをする上で、マウンドの投手にどんなコース、どんな球種を求めているのか。ここではセイバーメトリクスの側面から捕手のリード傾向や思考に迫ってみたい。 データ&文=DELTA 構成=編集部、写真=BBM、成績は6月14日時点 捕手たちのリードをあまり論じないセイバーメトリクス
セイバーメトリクスでの捕手の評価は、打力や盗塁阻止での貢献度を用いて行うことが多い。リードとデータの関係性は深そうにも思えるのだが、重視はされておらず「どのようなボールをどこに投げさせるか」という判断や指示が、失点の増減には大きな影響は与えていないと考えるのが一般的だ。捕手がどんなに頭を働かせたとしても、ボールにエネルギーを伝え投げ込むのは投手。うまく抑えたときの評価も失敗したときの責任も、多くは投手にある──という見方をするのである。
そうした事情はあるのだが、捕手による投手に対する要求、つまりリードは現実に行われている。その傾向を調べることで何か見えてくるものがあるはずだ。
そこで今回は、NPB各球団の中心的に起用されている捕手たちが投球前にミットを構えた位置を「内角」「中央」「外角」に分類し、それぞれの割合の確認を行った。
また出場時にバッテリーを組んだ投手が投げた球種を分類し、その比率を走者がいないケースといるケースに分けて算出して変化を見た。
まず【図1】がセ・リーグ、【図2】がパ・リーグの捕手のミットの構えの傾向だ。それぞれが受けている投手は異なり持っている球種も違う。単純な比較は少々強引といえるかもしれないが、あくまでも大まかな傾向として見ていただきたい。
最も内角に構えていたのは・・・
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