常勝軍団の若きエースとして、侍ジャパンの頼れる先発候補として、着実にステップを駆け上がっているように見える武田翔太。キャリアハイと言える結果を残した2016年、それでも本人に達成感は微塵もない。まだまだ積み重ねるべきものは数多いのだろう。 取材・構成=杉浦多夢、写真=高原由佳、湯浅芳昭、田中慎一郎(インタビュー) 納得いく投球はなかった
2016年シーズン、勝ち星、イニング数、防御率など多くの面で前年を上回る数字を残した。それでも、自分のピッチングを振り返ってもらうと、不満ばかりが口をつく。優勝、そして日本一という最大の目標を逃した悔しさは、その向上心にさらなる火をつけたようだ。 「2016年シーズンは勝ち星こそついてきましたが、大事なところで勝てないというのが自分の中では引っ掛かっています。特に
日本ハムとの天王山での先発(9月22日=ヤフオクドーム)。気合は入っていたんですけど、その分ショックが大きかった。不甲斐ないとか悔しい、申し訳ないという気持ちを通り越して、罪悪感ばかりが残りましたね。やっぱり、結局は優勝できなかったということに尽きます。
一方で、納得いく投球というのはシーズンを通してもあまりなかった。2015年シーズンのほうがまだ良かったイメージがあるくらいですね。ボールのキレだったり、球質の部分で少しは良くなっているのかなと思いますけど・・・
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