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2017ドラフト特集

宮台康平(東大・投手) 復活の先にある未踏の領域

 

取材・文=岡本朋祐、写真=佐藤博

練習始動日の1月14日、東大球場近くの神社で必勝祈願。絵馬にはチームの目標である2002年秋以来[対立大]の「勝ち点獲得」を書いた


国家公務員、弁護士志望から「野球一本」に絞った理由


 10人以上の記者を引き連れ、必勝祈願から東大球場へ戻った浜田一志監督は、目を丸くさせた。2012年11月の監督就任前には、学習塾経営者のノウハウからOB会主導のスカウティング事務局、夏休みには受験生対象の勉強合宿を立ち上げるなど、バイタリティーに富む。13年1月に桑田真澄氏(元巨人)を特別コーチ(14年退任)に招いた際は、約100人の報道陣が集結。各種対応には慣れているはずも、この日の光景は違った。

「こんなことはないです。ご縁がないと思っていたので……(苦笑)」

 スタンドには5球団のNPBスカウトが、新年のあいさつと視察に来た。プロ関係者が練習始動日に合わせて訪問するのは「ドラフト対象選手」がおり、なおかつ「上位候補」として評価している証明でもある。過去に東大からは5人がプロへ進んでいるが、宮台康平には、初の領域へ足を踏み入れるだけの実力がある。

「プロはあこがれの舞台。いざ行くとなれば、現実的な目標にしたい」

 宮台は1月14日、あらためて卒業後の「プロ志望」を表明した・・・

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