WBCは選手のコンディショニング面でのマイナスばかりが言われるが、確かに調整のスピードアップ、修羅場の緊張感はあるにせよ、球数制限も行われている以上、疲労度をあまり強調する必要はあるまい。実際、菅野智之(巨人)はWBC球や球数制限への適応で、その投球術をさらに磨いている印象がある。ここでは先発ローテへのWBCの影響を探る。 世界一奪還しかない──と燃える侍ジャパン。120%の戦いは、確かに故障のリスクもあるが、投げるたびにすごみを増す菅野智之(巨人)同様、これを飛躍のきっかけにする選手も必ず出てくるはずだ。
先発陣では、若き速球派2人、
則本昂大(
楽天)、
藤浪晋太郎(
阪神)に注目したい。則本は新人年から4年連続開幕投手を続けており、5年連続への思いも強かったが、
梨田昌孝監督は則本の疲労を考慮して、
岸孝之を指名した。代表としてはプレミア12、今回の2月28日の台湾リーグ選抜戦とピリッとしなかっただけに、本戦への闘志は人一倍。結果を出せば必ず大きな自信につながるはずだ。
初のWBCながら世界一に異様なまでに執念を見せているのが藤浪だ。先発陣が充実している阪神では開幕4戦目あたりでの復帰が濃厚で、WBC参加が大きな支障になる可能性は少ない。高速度で安定するストレートに加え、ツーシームの精度が上がっており、今後、少ない球数でアウトにする術を世界の強打者相手に磨くことで・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン