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2017パ・リーグ戦力分析

パ・リーグ戦力分析 ソフトバンク・V奪回への一歩、この道は10連覇に通ず

 

今年のパ・リーグは大谷翔平が原動力となり、2016年覇者に輝いた日本ハムと戦力が充実しているソフトバンクとの2強が予想されるが、他チームも負けてはいられない。伊東勤監督の熟練のタクトが冴えるロッテ辻発彦新監督の下で浮上を狙う西武岸孝之らの加入でチーム力がアップした楽天、さらに“激怒”でチームにカツを入れる福良淳一監督率いるオリックス。必ずや、エキサイトするシーズンとなる!

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●パ・リーグ編 日本ハムソフトバンクロッテ西武楽天オリックス
●セ・リーグ編 広島巨人DeNA阪神ヤクルト中日

写真=BBM

開幕時の戦力充実度


投手力 9点
守備力 8点
攻撃力 10点
機動力 9点
選手層 9点

合計 45点(パ・リーグ1位)
※各10点満点で評価(合計50点満点)

優勝への3箇条


(1) 新・勝ちパターンで盤石リレー
(2) 捕手ハマって地固まる
(3) 唯一無二の目標へ、チーム一丸

今季は積極的に仕掛け、足でかき回す


投手&守備力


 先発4本柱が安定している。開幕投手に決定の和田毅は、オープン戦2試合10イニングで防御率0.90と順調。WBC組の武田翔太千賀滉大バンデンハークは当然、早い仕上がりで順当にローテに名を連ねてくる。5番手には東浜巨がほぼ当確で、6番手はベテランの中田賢一大隣憲司のいずれかが起用される模様。松坂大輔が右足内転筋の張りで一歩後退も、攝津正松本裕樹らが待機する。

 抑えは昨季7敗でV逸の責任を一身に負うサファテが気合十分。しかし、右ヒジを痛めたスアレスとFAで巨人に去った森福允彦を欠く中継ぎ陣に不安が残る。五十嵐亮太森唯斗岩嵜翔で急場をしのぎ、頭角を現している石川柊太、サイドスロー挑戦中の嘉弥真新也のほか、飯田優也笠原大芽の中から勝ちパターンを形成したい。16年目のベテランの寺原隼人が踏ん張りを見せているのも朗報だ。

 内外野の守備は安定しているが、細川亨(現楽天)が抜けた捕手の起用が今季のポイントとなりそう。実績のある高谷裕亮鶴岡慎也甲斐拓也、斐紹が脅かすようであれば、チーム力は格段に上がる。

攻撃力&機動力


 キャンプの実戦ではワンバウンドする投球に対しスタートを切ることを徹底し、オープン戦の12試合で24盗塁と、12球団トップ(3月19日時点、以下同)。今季は機動力を前面に出して戦う意思の表れだ。昨季は優勝した日本ハムがリーグトップの132盗塁をマークしたのに対し、ソフトバンクは107。リーグ2位だったが、25も少なかった。直接対決で9勝15敗(1分け)と大きく負け越したことがV逸につながったが、クイックモーションに難があるバンデンハークや攝津、サファテが足で崩された印象が強い。敵に提示された好投手を崩す策を身につけ、覇権奪回を目指す。

 また、昨季は四番・内川聖一の後を打つ選手が安定せず、6人を起用。15年限りで退団した李大浩の穴の大きさを痛いほど知らされた。その課題解消のため、前ロッテのデスパイネを獲得。柳田悠岐、内川、デスパイネのクリーンアップを固めることが可能となり、得点力アップが期待できる。クリーンアップの後ろには勝負強い松田宣浩が控え、攻撃でもユーティリティー性を発揮する中村晃の存在も大きな武器だ。

選手起用&戦術


 不動のレギュラーは一塁・内川、三塁・松田、遊撃・今宮健太、中堅・柳田、左翼(右翼)・中村晃、DH・デスパイネの6選手。残る3ポジションは・・・

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