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2017セ・リーグ戦力分析

セ・リーグ戦力分析 ヤクルト・目を覚まし、2年ぶりの覇権を

 

昨年は広島が25年ぶりの優勝を成し遂げたセ・リーグ。今年は巨人がFAなどで戦力を補強し、ラミレス監督率いるDeNAも順調な調整で開幕を見据える。若トラの成長著しい阪神、2015年覇者のヤクルト、さらに19年ぶりの最下位に終わった中日森繁和新監督の下、巻き返しを図るだろう。“乱セ”の予感が漂うセ、そのペナントを懸けた争いは見逃せない

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●セ・リーグ編 広島巨人DeNA阪神ヤクルト中日
●パ・リーグ編 日本ハムソフトバンクロッテ西武楽天オリックス

写真=BBM

開幕時の戦力充実度


投手力 6.5点
守備力 7点
攻撃力 8点
機動力 7点
選手層 6.5点

合計 35点(セ・リーグ4位)
※各10点満点で評価(合計50点満点)

優勝への3箇条


(1) 投手陣全体の踏ん張り
(2) 山田&バレ砲の大暴れ!
(3) 廣岡ら若い才能の台頭

37歳のベテラン左腕・石川が投手陣の柱となる


投手&守備力


 4年連続開幕投手を目指した小川泰弘だったが、オープン戦に入っても崩れるシーンが多く、その座を手にすることはできなかった。代わって開幕投手に指名されたのは、ベテラン左腕・石川雅規だ。37歳2カ月での大役は、球団史上最年長記録となった。12年以来通算8度目の開幕投手となるが、真中満監督から告げられた際は身震いしたという。「投げられることを幸せに思って投げたい」。一方の小川も石川と並ぶ左右の両輪であることに変わりはない。

 先発陣の顔ぶれは新鮮だ。新外国人のブキャナンとオーレンドルフが枠をめぐって争ったが、ブキャナンが当確を手にしている。

 WBCでの好投を見た指揮官は、秋吉亮をクローザーに決めた。2年連続70試合登板のタフネス右腕が9回にいることは大きい。ドラフト2位ルーキーの星知弥はオープン戦でもアピールを続け、快速球を武器に中継ぎの一角を担う事になりそうだ。

 注目の正捕手争いも打撃好調の中村悠平が制し、ひとまず決着。野手の布陣も、腰を痛めた三塁・川端慎吾以外は大きく変わらない。

攻撃力&機動力


 中軸に山田哲人バレンティンが並ぶ打線はセ・リーグ屈指の破壊力を持つ。両者が出場するWBCでは、日本、オランダともに準決勝進出を決めた。1次リーグからいずれも打撃好調で、いい状態でチームに合流できそうだ。

 正三塁手・川端慎吾の負傷で一躍スポットライトを浴びたのが、高卒2年目の伸び盛り、廣岡大志だった。定位置に穴が空いたことで三塁、遊撃の競争は激化。それでも、開幕三遊間は西浦直亨大引啓次の法大コンビに落ち着きそう。廣岡は引き続き出場機会をうかがっていく。

 昨季主に一、二番を任された坂口智隆は今季もチャンスメークに尽力する。「塁に出れば勝手にかえしてくれる」と中軸への信頼度は変わらない。打率.295と大台まであと一歩。3割超えはもちろんのこと、キャリアハイである打率.317の更新を目指す。

 チーム82盗塁のうち、30個は山田が一人で稼いだもの。2ケタ盗塁達成者が増えればさらに得点力がアップする。今季も投手力が万全とはいえないことから、これまで以上の援護が必要だ。

選手起用&戦術


 真中監督や首脳陣が頭を悩ませそうなのは、今季も投手起用になるはずだ。昨季から・・・

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