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開幕直前SPインタビュー

広島・野村祐輔インタビュー 連覇への挑戦

 

WBCは盛り上がったが、ペナントレースも忘れてはいけない。3月31日にはいよいよセ・パが同時に開幕。長きシーズンが幕を開ける。昨季に球界を大いに盛り上げた広島からは、2冠を獲得した先発の柱に、37年ぶりのリーグ“連覇”への思いを聞いた。
取材・構成=吉見淳司、写真=湯浅芳昭、BBM


本当の理想に向かって


──昨季は最多勝、勝率第一位の2冠という素晴らしい活躍でした。昨年の開幕前は先発ローテーションを争う立場でしたが、現在は柱となることが期待されており、この状況の変化で調整方法に違いが出るものですか。

野村 調整自体は昨年と変わっていないですね。ただ、ある程度、決められたところに合わせていくというふうにやらせてもらっていますね。

──すでに投げる日にちが決まっているのでしょうか。

野村 いえ、まだそこまでは言われていませんが、春季キャンプから練習試合などの実戦、オープン戦を通して、シーズンを目指していけばいいわけですから。オープン戦で結果を出すことが大事なのは去年と変わりませんが、しっかり課題を把握することができていますね。課題というのは必ず出てくるもので、出ない試合はないと思うので、そこを一つずつクリアしていっている感じですね。

──例えば3月8日の西武戦[マツダ広島]では4回2失点。そこで見つけた課題とは。

野村 初回の入り方ですね(初回に2失点)。打球が右足に当たるアクシデントもありましたけど、その後は切り替えて、それなりの投球ができたと思うので、そこはいいところでしたね。

──昨季の好調は、開幕前のこの時期から自身で予想できていたのでしょうか。

野村 いや、行けるという手応えはなかったですね。当時、意識していたのは「しっかりやらなきゃ」ということだけ。シーズン中もあまり先のことは考えておらず、行けるんじゃないかと思ったのは夏くらいからですかね。しっかりとゲームを作ることができていたので自信になりました。

──その結果を踏まえ、開幕に向けてどのような調整を行っていますか。

野村 新しく取り組んだことは特にないですね。さらにレベルアップするために、去年をベースにして、すべてを底上げできるように取り組んできました。練習メニューひとつを取っても、昨年よりも強度を上げてみたり。

──その中で、特に伸ばしたかったところは。

野村 体力面の強化と、後は投球の質ですね。

──昨季は6回や7回で降板することもありましたが、野村選手自身、「まだいける」というときもあったと思います。

野村 それはもちろんありました。でも・・・

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