連勝のチーム、満員の球場本拠地開幕戦はすごく緊張！

　今週から隔週でコラムの連載をやらせていただくことになりました、東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大です。タイトルは僕がいつも心掛けている『全力投球』という言葉と、このコラムが読者の皆さんとの会話のようになればいいなという思いを込めた『talk to you』をかけて『全力talk you』にしました。野球のこと、ピッチングのことはもちろん、プライベートな話もできればと思っています。また、『talk』という言葉を使っているとおり、皆さんからの質問にもお答えしたいと考えていますので、お便りお待ちしています！

　さて、今シーズンも開幕し、チームも勢いに乗っているところではありますが、僕自身のことを振り返ってみると、WBCから始まったシーズンとなりました。すごくいい経験でしたし、日本代表としてプレーできたことはすごくうれしかった。ですが、自分の思い描いたことができず、チームに貢献したという思いはほとんどないですし、悔しさも残っているんです。

　準決勝ではドジャー・スタジアムに場所を移しました。1次リーグ、2次リーグのときは、完全にホームの雰囲気でやっていたので、初めてのアウェー感がすごかったですね。やっぱり野球発祥の国ということで野球を愛するファンが多く、そういう人たちだからこそ作れる空気、日本にはない球場の雰囲気を味わえたのも、貴重な経験です。

　それまでの投球内容があったので仕方がないですけど、準決勝で自分の名前が呼ばれなかったというのは悔しかったですし、あの舞台で投げたかった……。ただ、それが今の僕の実力だったのだと感じています。もちろん日本代表は今後も目指していく場所ですし、また呼んでもらいたい。次、呼ばれたときにはきちんと仕事がしたいという思いが強いですね。もう気持ちを切り替えて、その悔しさを今シーズンにぶつけていきたいと思います。

　僕にとっての“開幕”はKoboパーク宮城でのホーム開幕戦でした。いやあ、緊張しました。チームはビジターで開幕3連勝して帰ってきて、ホーム開幕戦のチケットは前売り完売、満員の中でのマウンド。なかなか味わうことのない雰囲気でした。その中で開幕4連勝に貢献できたので良かったです。この日の宮城は最低気温4.2度と寒かった！でも、相手は僕らよりも寒さを感じているはずですから、それがホームのアドバンテージになればいいんですけど……、僕も早く慣れないとダメですね(苦笑)。日本一になった2013年の日本シリーズ(対巨人)もナイターで寒かった。われながらよく投げていたなあと思います。

小学5年生で出合った言葉「弱気は最大の敵」

　ここで、サブタイトルにもさせてもらった僕の座右の銘、『弱気は最大の敵』という言葉のエピソードをお話ししたいと思います。言わずと知れた、津田恒実さん・・・