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グラウンドのコンダクター セカンド新時代

二塁手の頭の中を大解剖!セカンド意識&感覚大調査!!

 


ここでは各球団のセカンドたちの頭の中を探っていこう。3つの同じ質問を、各球団を代表するセカンドたちにぶつけてみた。“グラウンドのコンダクター”たちが、こだわりのポジションに対して思うこととは――。
※Q1の「ベーシックなポジショニング」は打者の左右や走者の有無などを考えなかった場合の各選手の基本的な位置取りと足の向き

Q1. ベーシックなポジショニングは?
Q2. セカンドというポジションの魅力は?
Q3. 自分以外ですごいと思う選手は?


日本ハム・田中賢介 データと感覚を研ぎ澄ませて



A1. 芝との境界線に立ち、やや二塁ベース寄り
A2. 頭脳的なポジショニング
A3. 菊池涼介(広島)


 守りの姿勢は基本的にバッターが打つ瞬間に両足を平行にさせています。セカンドは投げる方向が両サイドで、打球がどちらに飛んでも対応しやすく、送球もしやすい態勢を整えることをいつも考えています。ベーシックなポジショニングはやや二塁ベース寄りですね。どこに位置取るかは相手打者の傾向や投手が投げる球種などで変えています。データと感覚の半々くらいの割合で考えて決めています。その辺りがセカンドの一番の面白さですね。やっぱりすごいのは広島の菊池涼介でしょうね。身体能力はもちろん、深い位置に守れるのが内野手として魅力的です。守備範囲も広いですし、素晴らしい選手だと思います。

■F担当チェック!

 過去5度のゴールデン・グラブ賞に輝いた守備力はまだまだ健在。バッテリーの配球、打者のタイプ、打球方向など緻密に計算し、守備位置を自在に変えながらピンチの芽を確実に摘んでいきます。「ファインプレーはいらない」。この言葉にこそ田中賢の守備に対する意識とポリシーを感じることができます。現在はケガ人が続出しているチーム事情からDHでの出場も多いですが、V2を目指すファイターズに背番号3の守備力は欠かせません。


ソフトバンク・本多雄一 ムダな動きをなくすべし



A1. 芝との境目で打者に正対
A2. 面白さと難しさが表裏一体
A3. 仁志敏久(元巨人、横浜)


 状況や球場によっても変わりますが、基本的には前後は外野の芝との境目か、それよりやや前ですね。左右は一、二塁間を4等分した場合に、およそ二塁から見て「4分の1」のところくらい二塁ベース寄りです。打者に対して正対するようにするので、構えは右足がやや前になります。二塁手は併殺などボールに触る機会が多いので、例えば、たった一つでもわずかなムダな動きがあるとアウトがセーフになってしまうプレーを、当然のようにアウトにするというところに面白さと難しさの両方があります。そういう意味で、今は現役ではないですが、仁志(敏久)さんが、自分の中で、すごいなと思う二塁手です。

■H担当チェック!

 守備範囲の広さと言えば、現在のチームでは今宮健太ですが、本多も負けてはいません。2011、12年と2年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得した二塁手も、近年は故障や打撃不振などで明石健志川島慶三との併用が続いている状況。牧原大成ら若手も虎視眈々とポジション奪取を狙っていますが、チーム随一の柔らかいグラブさばきは健在です。かつて二遊間を組んでいた川崎宗則の復帰も刺激に、「1年間ケガしないように」やっていきます。


ロッテ・鈴木大地 いつでも動き出せるように



A1. 人工芝では1、2歩下がる
A2. 簡単に見えるプレーが実は難しい
A3. クルーズ(巨人)


 球場によって違いますが土のグラウンドなら内野と外野の境目の芝生のラインが基本的なポジションです。ただ、人工芝の場合はここから1、2歩下がります。足の位置は意識していませんが、グッと構えず、いつでも動き出せるようにしています。セカンドは見ていると普通に感じるプレーが、実はすごく難しいプレーだったりする。同時に二遊間への打球で・・・

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