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プロの技を盗め!最新変化球論

巨人・S.マシソンの変化球レッスン!SFFと見紛う落差の『スライダー』

 

「いまのはSFF? それともスライダー?」そんな会話がやり取りされるほどの急激なタテの変化。来日5年目の右腕が武器にするのは空振り三振を奪えるタテスラだ。
取材・構成=坂本匠、写真=小山真司、通訳=方志元(読売巨人軍)


 スライダーはフィリーズに入団して4年目、メジャーに昇格する前年の2005年に投げ始めました。それまではカーブを投げていたのですが、あまり精度が良くなくて、アリゾナ・フォールリーグ(教育リーグ)に派遣され、そこでカーブに代わるボールとして習得にチャレンジしたのがきっかけです。とはいえ当時のボールと、いま投げているスライダーでは質がまるで異なります。むしろ私のスライダーは、日本に来てから完成されたものです。日本に来る前はストレートで勝負するタイプの投手でしたが、ジャイアンツに入団後にコンビネーションが大切であることを学び、このボールに磨きをかけました。システム上、アメリカでは練習の球数が制限され、ある程度のレベルからはコーチが日本のように指導してくれることもなくなっていきます。一方、日本ではシンプルに数をこなせますし、コーチも上達のための助言をしてくれるので、私のスタイルには合っていたんだと思います。

 現在もストレートが軸であることに変わりはなく、スライダーもいかにストレートのイメージを保って投げられるかが重要です。というのも、理想とする軌道が“変化球”というイメージよりも、ストレートの軌道から、結果的に打者の手元で鋭くタテ方向に落ちていくイメージを思い描いているからです。曲げることを意識してはダメ。2ストライク後、空振り三振を奪うボールとして有効ですが、ストレートの軌道に乗っているからこそ、打者もバットを出すのだと思います。

 ちなみに、最近は2種類の・・・

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