まだまだ本調子でない猛虎打線。それでもベテランが打撃好調で、若手も勝負所で素晴らしい打撃を見せている。その2017年の打線を、00年代阪神黄金期の中心打者だった桧山進次郎氏に聞いた。 取材・構成=椎屋博幸、写真=BBM ※成績・記録は6月3日時点 テーマ1 猛虎打線は好調なのか!?
ここまでの猛虎打線は投手陣に支えられている
ここまでの打線の採点 70点 ここまでは、重要な場面、場面で中堅、ベテランがいい打撃、仕事をしていると思います。孝介(
福留孝介)が5月25日の
巨人戦[甲子園]で先制点を演出するなど、連敗を止める打撃をしたりしていますよね。それに若手がついていっている感じです。
そして、若手が全体的にスイングの力強さが増した、と思います。相手投手の強いボールに振り負けない強さが出てきました。強く振るには体力が必要になってきます。その体力もついてきたんだろうと思いますね。まだまだミスショットは多いですが、全体的にその力強さを感じています。
それも昨年の経験が大きいんです。金本(
金本知憲)監督が就任して若手を積極的に起用しました。これにより若手は自分の技術の中で、何が足りないのか分かった。そして、一軍で活躍すればめちゃくちゃ応援してもらえるし、エラーやミスをすればめちゃくちゃヤジられる。そのすごさが分かって、自分がやるべきこととは何だ? と考え練習に取り組んだんだと思います。その成果が、今年の打撃に出ていると思いますね。
その練習の成果によって、ようやく一軍レベルの選手になってきたのかなあ、という段階までは来ました。しかし、それでもチームが首位争いをしているのは、投手陣のおかげですよ。
一方で、一軍レベルになったということは、これは試合を重ねることで成長できる礎ができた。その中でプレーしているという状況が出来上がりました。昨年は何が何だか分からないままプレーしていた。今年は昨年の成功体験や、今年の試合の中で、どうやってミスを取り戻していけばいいのか、が分かってきている。それが、若手がチャンスでいい働きをすることにつながっています。
テーマ2 ベテラン陣の頑張りは?
糸井は予想以上で福留は順調。鳥谷は六番でもう少し変化を
ベテラン採点 糸井嘉男80点、福留孝介&鳥谷敬70点 糸井嘉男はよくやっていると思います。移籍して慣れない環境の中で、主に三番を任せられながら、しっかり結果を残しています。内容的には問題ないです。あとは残りのシーズンをケガなく過ごしてほしいですね。
福留孝介に関しては、70点で良いと思います。ここまで順調でしょう。この先、勝負がかかった厳しい場面でいい仕事をしてくれるでしょうから。それがどの辺りにきて、そこに向けて自分でどう調節すればいいのか知っている選手なので、不安はまったくないです。
鳥谷敬に関しては、六番という打順にようやく慣れてきたのかな、と感じています。ただ、ぜいたくを言わせてもらえれば・・・
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