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流麗なるダイヤモンドの華 遊撃手

遊撃手特集コラム アシタノセイユウゲキシュ

 

 突き上げる悔しさをこらえきれなかった。甲子園で行われた6月4日の阪神戦。石井一成(日本ハム)は涙を流しながら聖地を後にした。途中出場で二塁を守ったが、延長11回に痛恨の失策。正遊撃手の中島卓也から二塁への送球を落球。サヨナラ負けにつながった。「お客さんとかぶって見づらかった」と声を詰まらせ、プロが背負う責任の重さを痛感した。

 新人ながら守備力の高さを買われ、開幕から一軍で経験を積む。プロ入りまで主に遊撃が主戦場で二塁は今春キャンプから取り組んだ。田中賢介の代役などで出場機会を重ねると5月には中島卓也が故障離脱。遊撃手としてレギュラーを任された。心掛けるのは等身大のプレー。「取れるアウトを確実に取る。普通のゴロを普通にアウトにする」と自分のできることに徹する。肩の強さ、安定感のある送球がベースにあるが、確かな能力におごらない姿勢もある。将来的に正遊撃手を狙う下地を中島卓が復帰するまでの約1カ月間で作った。

 手痛いミスも成長の糧だ。三塁手としても出場機会を得ながら先輩らに追いつくための経験値も積み重ねる。「出られるならどこでもいい・・・

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