週刊ベースボールONLINE

12球団交流戦通信簿

交流戦通信簿 楽天・大記録誕生も3連敗2度と失速

 

交流戦採点 70点
レギュラーシーズン 交流戦前1位→終了時1位

■その他の球団もチェック!
パ・リーグ編 日本ハムソフトバンクロッテ西武楽天オリックス
セ・リーグ編 広島巨人DeNA阪神ヤクルト中日

6月8日のDeNA戦で8試合連続2ケタ奪三振を達成した則本。この記録は次戦でストップした


 歯車が狂い出したのは、今季チーム初完封負けを喫した6月4日の中日戦[ナゴヤドーム]だった。レギュラーシーズンの勢いそのままに巨人の3タテで交流戦は幕を開け、意気揚々と敵地に乗り込んだ。相手はセ・リーグ最下位の中日。勝ち越しは至上命題だ。そんな中、1勝1敗で迎えた3戦目の先発に岸孝之は、間違いなく取りにいけるはずだった。だが、交流戦前までリーグ2位の得点数を誇っていた脅威の打線が沈黙。0対2の惜敗を喫した。ここから3連敗。その後も攻撃陣は本来の調子を取り戻すことができず、チームにズレが生じていく。

 ビジターで本来の打撃ができなかった要因の一つに、アマダーの起用法にあっただろう。守備に不安があるためスタメンに組み込めず、打線の怖さを削いだ要因だった。さらには一番・茂木栄五郎に疲労が見られ、調子の波が目立つようになり、打線に影響してしまった。一番・茂木、二番・ペゲーロが打線に勢いを与えるのが今季の得点パターン。交流戦前まで茂木の出塁率は.410だったが.333になり、それにつられるように、リーグ6位の44打点だったペゲーロが交流戦では12打点と、その脅威はわずかに軽減。好調だった銀次島内宏明ら下位打線にも影響し、勢いは失われてしまう。ただ、問題はそのフォローを誰もできなかったこと。ペゲーロにつなぐ一番打者の重要性を思い知らされる結果となった。

 それでも、連続2ケタ奪三振の日本記録を塗り替えたエース・則本昂大を中心に安定感抜群の美馬学、必ずクオリティースタートをマークする岸、交流戦に入り、5本塁打15打点と好調を維持しているウィーラーの活躍により、大型連敗を免れたことは今季の強さの証明でもある。

 また、ゲームのカギを握るリリーフ陣は梨田昌孝監督が「後半戦に必要な選手」と評する森原康平が疲労による離脱のアクシデントはあったものの、未だ防御率0.00の福山博之をはじめハーマン松井裕樹の安定感は相変わらずで、全員でカバーできている。さらに、6月16日の阪神戦[甲子園]でプロ初登板のドライチ・藤平尚真が5回2失点と黒星ながら好投したことも、層の厚さを感じさせる明るい話題となった。

 攻撃陣の弱点を露呈してしまったが、その一方で・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング