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12球団交流戦通信簿

交流戦通信簿 ロッテ・失われた粘りと反発力。いまだ出口は見えず

 

交流戦採点 30点
レギュラーシーズン 交流戦前6位→終了時6位

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パ・リーグ編 日本ハムソフトバンクロッテ西武楽天オリックス
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涌井を筆頭に先発陣が踏ん張れず、先制されると反発できない悪循環が続く


 浮上のきっかけにすべきだった得意の舞台(昨年まで通算勝率は12球団2位の.556)で、さらに6の借金を積み重ねてしまった。パ・リーグ全体が勝ち越す中で、上位との差は開くばかりだ。

 一時の大不振からは抜け出したかに思えた攻撃陣だが、あまりに波が大きい。東京ドームでの最後のカードでは巨人に2試合連続零封負け。6月15日のDeNA戦[横浜]から3試合でわずか9安打、翌日にかけて27イニング連続無得点を記録し、伊東勤監督は「上向きになってきたと思ったら、悪い状態に戻ってしまった。つながらないし、塁に出られないから策を立てようがない」とお手上げの本音を漏らした。

 交流戦開始とともにデビューを果たした新外人のサントスが打率3割を超え、角中勝也もケガから復帰、不振を極めたパラデスにも単発とはいえ当たりが出るなど、個々のトピックはあるが、それが線としてつながらない。何より反発力が失われている。先制された試合は2勝11敗。粘り、食らいつき、終盤で差し切るというチームカラーを発揮できる展開に持ち込めなかった。

サントスは高い能力を示しつつあるが、攻撃陣全体を活性化させるには至らず


 だからこそ先発陣の奮起に期待したいところだったが、初回の被打率が4割を超えるなど、四球も絡んで序盤から失点を重ねた。ようやく初勝利を手にした石川歩には復調の兆しが見られるが、エースの涌井は突如崩れてビッグイニングを許す場面が目立ち、自慢の粘り強さが影を潜めた。チームで唯一、高い安定感を誇っているクローザーの内竜也が宝の持ち腐れとなっている。

 同じく交流戦で苦しんだ5位日本ハムとは7.5ゲーム差。3位の西武に至っては17ゲーム差と、その背中ははるか遠く。サントスに続き大砲ペーニャを獲得したが、遅きに失した感は否めない。伊東監督は、「あきらめた姿は見せないでほしい。応援してくれるファンのためにも意地を見せないといけない」と選手たちを鼓舞するが・・・

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