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竜のリードオフマン インタビュー

中日・京田陽太インタビュー 竜の新スピードスター 「まだまだやらなきゃいけないことはたくさんあるけど、今はこの役割がしっくりきている」

 

若手が活況な今季の中日において、最も勢いに乗る存在だ。ルーキーながら斬り込み隊長を任されている京田陽太。1試合ごとに存在感を増している韋駄天は、いまや5年ぶりのAクラスを狙うチームのけん引役となっている。
取材・構成=吉見淳司、写真=井田新輔、BBM ※成績は7月2日現在


スタメン奪取への意欲が打力向上のカギに


──先頭打者に座った際の初回、第1打席の打率ですが、5月までが21打数7安打で打率.333だったのに対し、6月以降は24打数13安打で打率.542と大きくアップしています。

京田 変えたことは特にありませんが、一番バッターは塁に出ることが大事なので、出塁は意識しています。そのほとんどがヒットなんですけど、塁に出ることによって相手にプレッシャーがかかりますし、後ろにいいバッターがいるので、何とか塁に出ることだけを考えて打席に立っています。僕の中での一番バッターは、一番多く塁に出て、一番多くホームにかえってくる選手、というイメージです。

──6月18日の西武戦[ナゴヤドーム]では同じくルーキーの柳裕也投手が先発。柳投手は1回表に1失点しましたが、その裏に京田選手が中前打で出塁し、二盗。亀澤恭平選手が犠打で送り、さらに死球で出た大島洋平選手の二盗が相手捕手の悪送球を誘い、すぐさま同点に追いつく場面もありました。

京田 先制されましたけど、柳が投げていたので何とか1点でも多く取れるように、という意識でした。やっぱり同期入団ですし、特別な思いはありました(柳は7回3失点で初勝利)。

──森繁和監督が掲げている足を使った野球が浸透している印象です。

京田 足にはスランプはないと思っています。僕も守っていて足の速いバッターや走者が相手だとプレッシャーがかかりますから。それを攻撃面で考えると、僕の持ち味である足を生かすためにも塁に出ないといけないですね。

──6月28日の阪神戦[同]では0対0の6回一死無走者から四球を選び、二盗して相手捕手の悪送球で一気に三塁へ。その後に大島選手の三塁線を破る適時二塁打で決勝のホームを踏みました。

京田 盗塁に関してはまだ全然、納得いったスチールはできていません。その試合でも本当にいい送球が来ていたらアウトになっていました。スタートの悪い中で走ってしまいアウトになる強引なスチールも多いので、配球やモーションを整理していかないと。ただ足が速いだけでは盗塁はできませんから。

──その阪神戦の二盗で、小野泰己投手のボールはストレートでした。あの場面では変化球を読んでいた。

京田 いえ、球種というよりも・・・

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