松井秀喜に大きな注目が集まる大会で、他校の捕手たちは対ゴジラにどのような攻略法を見出していたのだろうか。直接対決こそなかったものの、佐世保実高で同大会に出場、のちにそろって巨人からドラフト指名された村田善則現巨人コーチに聞いた。 取材・構成=坂本匠、写真=BBM 一瞬で崩れ去るプラン
1年夏から星稜高の四番を張り、夏は3年連続出場、3年春には聖地で3本のアーチをかけるなど、世代では群を抜いていたスター選手・松井秀喜をターゲットに、村田善則擁する佐世保実高は甲子園に乗り込んだという。しかし、間近で見たゴジラは想像の範疇を遥かに超えていた。 松井秀喜の存在は、高校1年生のころから知っていました。きっかけは甲子園の中継を見て、ですね。1年生から星稜の四番を打っているのもすごいと思いましたが、テレビで見ても驚くくらい大きいんですよ。僕は当時、そんなに大きいほうではなかったので、本当に同級生なのかな? と思ったことを強烈に覚えています。実際、プレーする姿を見ても、スイングの速さは画面から伝わるものがありましたね。
彼を初めて間近で見たのは、この92年夏の甲子園(第74回大会)の抽選会のときです。その時点で高校通算59本。甲子園でもホームランを4本打っている、われわれの世代の大スターです。お互いにキャプテンで、壇上で抽選用の番号札を引くのですが、割と近くにいたので・・・
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