開幕から苦しい戦いが続くカモメ軍団に、カリブから新しい風を吹き込んだスピードスター・サントス。“走り打ち”に“投げ打ち”と、見る者を驚かせ、楽しませるエンターテイナー。野球とファンに対して真摯なその素顔に迫る。 取材・構成=杉浦多夢、通訳=田原大樹、写真=井田新輔、高塩隆、榎本郁也、田中慎一郎 「走り打ち」を仕掛けるのは自分のインスピレーション
3月のWBC──。東京ドームで開催された1次ラウンド。強豪・キューバの「一番・中堅」が観客を魅了していた。華麗かつスピード感あふれる外野守備、そして代名詞となる「走り打ち」。その男が2カ月後、低空飛行を続けるロッテへ緊急加入。ダイナミックかつスピーディーなプレーで、あっという間にマリンのファンもとりこにした。 ──3月のWBCではキューバ代表として1次ラウンドの開幕戦で日本と対戦しました(3月7日、東京ドーム)。そのときは近い将来、日本でプレーすることになると想像していましたか。
サントス チームを優勝させることに集中していたし、チームが一つでも勝てるように、優勝できるようにということしか考えてなかったですね。自分にとって初めてのWBCですごく興奮していて、最初の打席はすごく緊張していました。今は同じチームの石川(
石川歩)選手から1本打つことができて(第1打席で遊撃内野安打)よかったです。
──石川選手を含め日本の投手陣のイメージはどうでしたか。
サントス スカウトの方がいろいろ情報を集めてくれていたので、特に心配はなかったですし、しっかり準備できていたと思います。
──WBCのときと現在で、日本の投手へのイメージは変わりましたか。
サントス WBCでは互いに国を背負って戦っていましたが、今はチームとして戦っている。具体的にどうというより、その部分が一番の違いですね。今は毎日、日本のいろいろな投手のことを少しずつ知り始めているところです。
──キューバの野球と日本の野球で違うと感じる部分はありますか。
サントス 僕からしてみれば、日本の野球の・・・
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